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小説まとめ

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小説のまとめです。遠くのなにかを見つめているみたいな小説を書きます。
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#眠れない夜に

【短編小説】靴と月蝕

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 その日はきっと、みんな月を見ていたのだと思う。
 たった半年前のことなのに、その瞬間どうしてぼくがそこにいたのかは思い出せない。けれどもそれはなんの変哲もない、涼風がよく吹く夏の夜のことで、気付いたときには、あの空き地にひとりで立っていたのだ。通学路を少し逸れた場所にある寂れた空き地で、学校帰りにぼくはよくひとりでそこに行っていた。そしてそこで何の意味もなく、頭上に広

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【短編小説】方眼と夏

 何の変哲もない街灯さえも、夜にはやわらかく、そして優しく見える。空にうずまる星も、白く透き通るみたいな三日月も、よくよく見てみると、どれひとつとして煌びやかなものなんかじゃなく、ぜんぶがぜんぶ、もとあった輪郭を失くしたように、ぼんやりそこに佇んでいる。遥か昔、絵を描く時間に、クラスメイト数十人の集合写真を模した絵を書こうとしたとき、そこにいるひとたちがぜんぶ同じに見えたのを思い出した。絵具の黒に

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