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人生上手くいってる人

人生上手くいってる人なんて見たことないな。

不幸ではないかなあくらいはあるけど、結婚して子供もいて夫婦仲も良くて仕事も上手くいってるみたいな人ってあんまり見たことないかも。

みんな一定周期でふるいにかけられる。そしてその度に脱落していくのだ。
恋愛は出来ても結婚ができない。結婚も出来ても妊娠ができない。妊娠ができても健康出産ができない…。
ことあるごとに試される。
そしてその度に、《こうあるべき》のふるいからは落とされていく。絶対どこかで《こうあるべき》《普通》《真っ当》からは外れなければいけなくなる。

上手くいっているのは芸能人くらいじゃないだろうか。
…いや、芸能人ですら四苦八苦している。

最近だと黒木メイサと赤西仁は離婚したし、アイデンティティの田島さんは声帯を病んで摘出の危機になったり、BUCK-TICKのアッちゃんはライブ中に急死と。
あ、完璧超人の宮野真守ですら離婚してたな。

芸能人ですら離婚やら不祥事やら病気やらで上手くいっていないのに、一般人が上手くいくわけなかろう。


僕の住んでいるマンションは、ワンルームなのだが、老若男女住んでいると感じる。
毎日のように隣からババアの笑い声が聞こえてくるし、車庫から車を出してくるオヤジさんがいる。
死ぬ時もこのワンルームマンションで孤独死するのだろう。

しかし人間の人生なんてそんなものだ。 

仮に上手くいっているとしても、非凡にはなれない。
何者かになんてなれないのだ。
乃木坂のオーディションには、何十万人もが理想を抱いて応募するが、採用されるのは数人であり、そのうえその数人からも格差ができ長くは続けられない末路になる。
YouTubeだってそうだ。
YouTubeはシステムで、チャンネル登録者が多い人間、再生回数が多い人間を優先的に表情する。
しかし、ちょっと潜ると登録者1000人未満や再生数2桁のクリエイターがちょこちょこ出てくる。
本当ならこちらの方が多いはずだが、YouTubeの仕様上見えない。
YouTubeは幻想げんそうを見せているのだ。隣の芝は青く見えるようにしているのだ。だから「自分もYouTubeドリーム掴めそうだ」と思わせてくれる。
そう思っている人間が何十万人もいるので、当たり前のように供給過多が起きる。

ネットやテレビを見ていると、みんな上手くいっていたり、派手なように見えるのだ。ひとりぎりが、いや、ひとつまみが目立つから。

人間の人生は例外無く消耗品であり、地味なものだ。

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