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[詩]「深海遊泳」#シロクマ文芸部

海の日を

浴びて


背には

太陽


もっと

遠くへ


もっと

深くへ


潜っていけ


光が差し込む


未知の世界


最後の旅


息苦しさも

気にしないで


のめり込む


彩りを持つ

魚影達


美しき

死骸の珊瑚


エメラルドに

輝いて


さざめく

上空


七劃の星


幽霊みたいな

遊覧船


陸を目指す

亀の産卵


心地よい

体温の低下


生命のスープは

生まれ故郷


深海遊泳


加圧だって

気にせずに


還っていく


蛍火のような

深淵の底


お揃いの

リング


投げ捨てるように

辿り着いた


忘れないで

スーサイド


心臓を

締め付ける


思い出も

全て


祈りを込めて

弔うの


幻想の夢と

共に生きた


あの日のこと


きっと


忘れられるように


包み込むように


シロクマ文芸部参加作です。

一言作品紹介はこちら!


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