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【7分で簡潔に】書籍「ずるい考え方」のポイントを解説

ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門 Kindle版を読んで使える内容だと思ったので私の言葉にしてまとめます。2時間で読んだものをおトクに5分でお伝えします。


ラテラルシンキング=水平思考

よく「論理的思考能力が大切だ!」なんていう主張を耳にする。総務省がプログラミング教育を導入すると主張するのもこの論理的思考能力を鍛えるためだという。

プログラミング教育は、子供たちの論理的思考力や課題解決力を育てるとともに、ICTに関する基礎的な知識・スキルを身につけさせるものとして、極めて重要です。(総務省)

その対義語にあたるのが「ラテラルシンキング」すなわち「水平思考」である。論理的思考が物事を順序立てて紐解いていくのに対し、水平思考は様々な可能性を考慮して思考を進めるため一気に結論に結びつくこともあるような思考方法である。

論理的思考
Aの次はBになってさらにCが続き・・・と考える。

水平思考
Aの次がBなら最終的にはZになるのでは?と考える。

このように言われるとその威力が伝わりやすいかと思う。


ラテラルシンキングのメリット

端的に述べてしまうと答えのない問題を解くときにはラテラルシンキングが必要だ。

「新装開店したドーナツ屋さんにお客さんを呼ぶにはどうしたらよいか?」
「ビラを受け取ってもらうために何と言ったら効果的か?」

なんていう学校では習わないけど絶対にぶち当たる問題がある。これを解決するためには縛られていない自由な発想をする必要があり、その自由な発想を生む思考法がラテラルシンキングなのである。

ここで大切なのはラテラルシンキングはロジカルシンキングより良い思考法である。というわけではないということだ。うどんとそばのどちらが良いか?という質問をしているようなものでこれらはそれぞれ長所も短所もある。

ただし、多くの人々は学校で答えのある問題を解く練習をしてきたためロジカルシンキングには長けている。一方で、ラテラルシンキングを強いられるようなカリキュラムは組まれていない。したがって、ラテラルシンキングを使いこなせるように成長したら、ロジカルシンキングと組み合わせて活用していくことが重要である。


ラテラルシンキングの基本要素3つ

◆疑う力
◆抽象化する力
◆セレンディピティ(偶然の幸福)

この3つが基本要素となる。大切なので一つずつ解説する時間が欲しい。

◆疑う力

論理の呪縛から解き放たれるためには前提を疑わなければいけない。
一休さんは「はしを渡るな」という注意書きをみて橋の真ん中を堂々と渡った(端は渡らなかった)。というのは有名な逸話だが、「はし」という文字を「橋」と勝手に脳内変換し、前提として絶対に覆らない条件にしてしまった時点で論理の呪縛にはまっているのだ。

「ここからボールを投げて的に当ててください」

そう言われたらどうするだろうか。当たるまで繰り返す?たくさん練習してから投げてみる?いやいや、

「外しようのない巨大な的を用意してしまおう。」

これがラテラルシンキングなのだ。


◆抽象化する力

外面に惑わされて問題とは関係ないことを考えてしまうのも呪縛の一つだ。抽象化するときは

対象物を特定⇒抽象化⇒具体化

の3ステップを踏むことで効果が発揮される。

19世紀末。「移動手段として速い馬車を開発するべきである」と言われる中で「自動車でよくね?」と考え、開発にこぎつけたヘンリー・フォードという男がいた。

彼は馬車⇒移動するためのもの⇒車

という思考をすることができたが、ひたすらに馬車を早くしようとしていたら(例えば、10頭の馬にひかせる馬車の開発など)彼に成功はなかったのではないだろうか。


◆セレンディピティ(偶然の幸福)

正直この章はあまり私のこころに響かなかったので詳しくは書籍を読んでいただきたい。偶然の産物とはよく言ったもので、世の中の発明や発見は偶然から生まれたものがあふれている。あなたの周りの「偶然」にも有益な発見があるのではないか?とアンテナを張ってほしい。といった内容である。


ラテラルシンキングの練習方法

本書ではいくつか方法が紹介されていたがその多くが抽象化し本質を抜き出す練習であると感じた。

その練習方法の中でなるほどと思ったのが「なんでもいいので対象物を決めて使い方を30個思い浮かべる」というものだ。

例えば「新聞紙」は読むためのものだがそれ以外に使い道はないだろうか?


・汚れを拭く
・焚火の火種にする
・食器を梱包する

というように本来の用途以外でも使われている。

しかしながら、30個ともなると正直意味が分からない案まで思いつくのだ。
「大量に積み重ねて椅子にする」とか「たくさんつなぎ合わせて布団にする」とか一見なんだそれと思ってしまうような案を出す練習になりとても面白い。こういった常識にとらわれない発想はラテラルシンキングから生み出されるのだ。


まとめ

本書のタイトルにある「ずるい思考」とはラテラルシンキング(水平思考)のことである。

ラテラルシンキングには3つのポイントがあり疑う、抽象化、偶然を見つけるである。

練習方法として何かの使い方を30個思い浮かべるという方法がある。前提にとらわれない自由な発想でA⇒Zな思考を手に入れるとよいだろう。


おまけ

最後になるが

「新装開店したドーナツ屋さんにお客さんを呼ぶにはどうしたらよいか?」
「ビラを受け取ってもらうために何と言ったら効果的か?」

には、実例を踏まえた答えが存在する。その内容についてはもちろん本書に記載されている。答え合わせのつもりだけでもぜひ読んでみてほしい。

どうしてもKindleUnlimitedを始めることができない方は私のTwitterで答えをつぶやいているのでのぞいてみてほしい。


以上です。読んでいただいてありがとうございました。



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