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サンポ文学 第二十七話

アメリカフウロと言う、小さな小さな5ミリほどの桃色の花をつける植物がある。この花も道端で、春になると容易に会える。

花がホントにミニなので、切れ込みはあるがまあるく大きな葉に隠れて、花が見つからない時もある。こんなに小さくて花の役目をするのかなと心配になるが、鑑賞するには楽しい。


草むらに向かってしゃがんで写真を撮っていると不思議に思うヒトがいるらしく、「何してますか?」と訊かれる。「花の写真を撮ってます」しかし、そこは草ばかり、と遠目には見える。

私がこれです、と手を添えて花を持ち上げると「ああ・・・そんなに小さい花が」「かわいいですよね」「ほんとねえ」


何にも気づかず歩いて行ってしまうのと、それと気づいてちょっと立ち止まり、へえと眺めてしばし感心するのと。忙しいときは難しいが、時間のあるときは何かを見つけて知ってみる。


最近、アメリカフウロに似たそれよりは少し大きめの花を見つけた。ヒメフウロと言う名前っぽいが、完全に園芸種の様子。本来のヒメフウロは特定の地域でしか見られないとか。(写真の花は道端で咲いていたヒメフウロかと)


眺めて楽しいで終わることばかりではないサンポ。人生の複雑さと似ていると、ときどき思う。


💙💛


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