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サンポ文学 第十八話

サンポをしていると、昆虫に出会うこともある。基本的に昆虫は得意ではないが、養老孟司先生だったり、香川照之氏の「昆虫すごいぜ!」などの影響により、興味はあったりする。


昆虫すごいぜ、は本当だと思う。見つめることが難しい虫が多いと思うので、なかなかそのすごさが伝わりにくいとは思うが、これなら・・・みたいな虫がいるときは、許す限りの範囲で、見つめてみたりしている。

そのディテールの細やかさに、いつもどんな虫でも驚かされる。芋虫は本来、ダメなはずだが、この芋虫は奇麗な蝶になると分かっている場合、ガンバレることがある。

ここ数年、出会う機会が増えた、ツマグロヒョウモンというオレンジ色の蝶がいる。この蝶が芋虫の頃の姿は、やはりゾゾゾっとしてしまうような姿をしている。しかし成長した時の姿を知っているので最近はだいぶ馴染んできた。

全身が真っ黒で、背中にオレンジの筋が走っている。そしてその二色を混ぜたような色のトゲ状のモノが全身を覆っている。一番大きく育ったときの体長は4センチほどだと言う。

見つめているともこもこと動いて行ってしまうことが多いが、その造形に感嘆する。トゲの形、配置の仕方、カラダの模様の細かさ。

身を守る必要の全てを形にするためにデザインしたのだろうが、それがニンゲンの目には素晴らしい芸術作品と思えてしまう。一切無駄のない、機能美。生き物が持つ生命力、奥の深い世界を知って戸惑い頭がクラクラしてくる。

サンポの途中で、昆虫観察。神は細部に宿るを実感できると思う。

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ツマグロヒョウモン(オス)


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