今日スタート、アマゾンのノベルフェア:kindle本を半額以下で [ ガーナ他の長編小説編 ]
今日(2月4日)から2週間(2月17日まで)、アマゾンでkindle本のノベルフェアをやっています。葉っぱの坑夫も参加、6冊の小説を出品しています。
以下に紹介するのはガーナ、ベトナム、ジャマイカ出身の作家による長編小説。すべて275円で販売しています。
青い鳥の尻尾
ニイ・アイクエイ・パークス 2013.12.23
¥275
2010年度のコモンウェルス賞最終候補作品となった、ガーナの作家ニイ・パークス(1974年〜)のデビュー長編小説です。
何百年にも渡って変わることのないガーナ奥地の村ソノクロム、そこで起きた奇妙な事件。不吉な残存物(おそらく人間のもの)が発見され、それを解明するため、イギリス帰りの若い監察医カヨ・オダムッテンが村にやって来る。ヤシ酒とともに語られる村の長老オパニン・ポクの昔話と、科学的犯罪捜査による事件解明の過程がスリリングに交錯する。
アフリカと西洋社会、古い世界と新しい世界の対比の中で、現代アフリカ社会のリアルな姿が浮き彫りにされる。
私たちみんなが探してるゴロツキ
レイ・ティ・イェイム・トゥイ 2013.7.3
¥275
ベトナム出身の作家による自伝的小説。1978年、一人の少女が、ベトナム南部の村を小さな漁船に乗って離れた。サイゴン陥落から三年後のことだった。難民となった少女は、シンガポールを経てアメリカに渡る。南カリフォルニアで家族は合流し、そこで暮らすようになる。しかし少女にとって、漂流の日々が終わったわけではなかった。ベトナムの子ども時代、海辺の村の祖父母の家、いなくなった兄のこと、アメリカへ来てからの生活。現在と過去、夢と現実の間を行きつ戻りつしながら、少女の回想は詩的に、天真らんまんに語られる。
ディスポ人間
エゼケル・アラン 2018.10.5
¥275
なんといっても、この小説の面白さと魅力は、主人公ケニーの「くーる」で「馬鹿馬鹿しい」語り口にある。起きていることの極端さ、深刻さ、救いのなさを吹き飛ばす<快筆>が特徴。
ケニーの子ども時代(ジャマイカの1970年代、1980年代)は、政治的混乱と経済破綻で沈下の一途をたどっていた。歯止めの効かない貧困、恥の象徴である無学、大人たちの暴力と反モラル、共同体を不吉におおう迷信や呪術、、、そんな「クソ忌々しい村」をいつか出てやる、とケニーは心に誓う。子ども時代の鮮烈な出来事の数々と、国を出てビジネス・コンサルタントとなったケニーの30年後の回想が、日記、手紙、メール、詩や民話などをまじえて語られていく。実話に近い長編小説。
同じくセール中のkindle本、南米の短編小説集と童話集は、こちらでご覧ください。
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