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[ エストニアの小説 ] 筏乗り(全10回・火金更新)

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エストニアを代表する作家アウグス・ガイリ(1891 - 1960)の小説から、短編連作小説の第1話「筏乗り」を紹介します。短編連作形式で全7話。トーマス・ニペルナーティという風来… もっと読む
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[エストニアの小説] #10 夜の川下り (最終回)

#1から読む #9を読む  ロキはそれを聞いて、笑顔を浮かべていた。「いいの、ツィターがな…

[エストニアの小説] #9 ロキとマルー (全10回)

#1から読む #8を読む  朝になってニペルナーティは筏を川に戻すと、ロープで木に縛りつけ…

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[エストニアの小説] #8 ハバハンネス⓶(全10回)

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[エストニアの小説] #7 ハバハンネス (全10回)

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[エストニアの小説] #6 ニペルナーティ (全10回)

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[エストニアの小説] #5 グラバー (全10回)

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[エストニアの小説] #4 クディシームの話 (全10回)

#1から読む #3を読む   朝方になってやっと、空に明かりが見えはじめると、男は歌うのをやめ、ほんの一瞬、目を閉じた。しかし眠りは短く、浅く、次の瞬間には立ち上がっていた。そして森へ走っていくと、木々の1本1本の前で足を止め、花々を一つ一つ点検し、目にした虫を一つまた一つと手に乗せて、もがくところを笑いながら観察した。それに飽きると、木の下にすわって、耳を澄ませ、陶酔したようにじっと遠くを見つめた。そして太陽が地平線の上に現れると、筏の方に戻っていった。ハバハンネスのフェ

[エストニアの小説] #3 流れ者 (全10回)

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[エストニアの小説] #2 川を下る若者たち (全10回・火金更新) 

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[エストニアの小説] 筏乗り もくじ

#1  ロキとマルー #2  川を下る若者たち #3  流れ者 #4  クディシームの話 #5  グラバー #6  …

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[エストニアの小説] #1 ロキとマルー (全10回・火金更新)         

「筏乗り」は短編連作小説の第1話です。全7話すべてにトーマス・ニペルナーティという風来坊…

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