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【エッセイ(ミニ)】その時の涙はその時に ~映画「しあわせのパン」より~

原田知世さんの大ファン!という友人がいます。デビュー40周年ライブも観に行くと話していました。

ドラマ、映画、そして歌手として第一線で活躍されている知世さん。今も変わらず素敵ですね…。


知世さんが出演される作品はたくさん観てきましたが、2012年に大泉洋さんと共演された映画「しあわせのパン」(監督・三島有紀子さん)は印象に残っている作品のひとつです。

なぜなら当時、映画館で観た私は

そのストーリーと、お二人をはじめ共演された皆さんのお芝居、舞台となった北海道の素晴らしい自然の景色などに感動して

たくさん泣かされました笑。


物語は東京から北海道に引っ越した二人が経営するカフェに、様々な葛藤を抱えた客が訪れ、悩んではふさぎこんでしまったそれぞれの人生が、舞台となっている北海道の景色と照らし合わされ、すべてをあたたかくそっと見つめている二人を優しく描く…というもので

自らも背負っている寂しさや悲しみを
広大な北海道の自然に解き放つようにに暮らしている主人公を
知世さんが見事に演じ

そんな彼女を見守るパートナーを洋さんが演じていましたが
洋さんのバラエティーとは違う
「瞳」の演技も素晴らしかったですね。


カフェへ訪れた人々は今まで流せなかったそれぞれの涙を流して行くのですが、その様子をみているうちに私は彼ら・彼女らの涙たちが

過去に自分が流した涙と、これから流すであろう自分の涙にも見えました。

映画はとても良かったです。そして見終わって少し疲れました笑(泣きすぎ)


繰り返す毎日の中で、将来を悩んだり、心配になることもあるけれど


いつか来る未来が見えなくて泣きたくなっても
その涙は未来になったその時に流せばいい

いつか来る未来が見えなくて心配になっても
その心配は未来になったその時に感じたらいい

あらためて
そう思わせてくれた作品でもありました。


油断すると人はついつい考えこんで目の前が見えなくなって、未来の分の涙を流したり、未来の分の不安を感じようとしますから

私はそれぞれを未来の私にとっておきたいと思います。



主題歌「ひとつだけ」(矢野顕子with忌野清志郎)も良かったです☆



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