【詩】希望の呼吸
泣きむしだけどかわいいひとでした
強がりだけどやさしいひとでした
突然の別れに立ちつくした
あの日から少しずつ遠ざかってゆく
なみだの先に何があるの
答えあわせは今日もつづく
それでもわたしの悲しみが
こんなに こんなに愛しいのは
あのひとがくれた悲しみだから
振り返ることを止(や)めないで
忘れてしまおうと言わないで
あのひとが残した
小さな希望の小さな呼吸を
あの日に生まれた
小さな希望の小さな呼吸を
わたしは
こんなにも こんなにも感じています
☆☆ミニ作品解説とおしゃべり☆☆
5年前の3月11日に書いた詩に言葉を加えてこちらに書きました。
東日本大震災発生から今年で10年。
被災されたみなさん、支援されているみなさんそれぞれの希望が今も強く、優しくあることを信じて。
©︎ 2021 松本アニー
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