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【良い話と悪い話】

前日に主任の石井さんから「明日ご家族の方が面会に来る予定になっているみたいですね。その時に5階の相談員さんが来て、お話があるから大丈夫ですか?」と言われていた。

そうそうここの面会は、電話で予約しないといけないようだった。

予約時間枠があり、埋まっていると予約が取れない。

コロナ対策で、1週間に1度だけ家族のみと言う事だった。

イケメン君の面会が無くなってしまった。とても残念だった。

11月15日(水)午後2時に妹が面会に来た。

僕は、今回の面会時に僕の自宅に行って枕を持って来てほしいと頼んでいた。

面会室で妹に会うと「お兄ちゃん、良い話と悪い話があるのだけど・・・どっちから聞く?」と聞かれた。

「良い話から」と言うと、なんか話した。

「で、悪い話しは?」と聞くと妹は話し始めた。

「お兄ちゃんのマンション行ってエレベーターあがって玄関入ろうとしたら下の部屋の奥さんがちょうどよく上がってきて、お宅大変なことになってないですか?」と言われたそうだ。

玄関の扉を開けて入ってみると、天井から水漏れしており酷いことになっていたようだ。

水漏れ被害

下の奥さんが管理会社に連絡したが担当者が来る気がないようだったことにカチンと来て、とっとと来いと言ったと言っていた。

引っ越しの挨拶に来た時は、若くて綺麗な奥さんとかっこいい旦那と一緒に来たけれど、そんな感じには見えなくてびっくりした。

ということで良い話は、吹き飛んで忘れたのである。

とりあえず面会が終わったらとんぼ返りでマンションに行かなければならないと言っていた。

「で、枕は?」と聞くと「びしょびしょで持ってこれない」と言っていた。

そんなに酷いのか・・・

「動画を撮っておいてね」と頼んだ。

5階の相談員さんが部屋に入って来た。

今聞いた話を相談員さんに話し、「帰る家がなくなった」と言ったら、この病院に長く居られる方法を話し始めた。

「5階の回復期病棟は、3か月間入院できます。2階の地域包括ケア病棟は、2か月間入院できます。しかし、リハビリ時間は少ないです。」

「そこで、4階も地域包括ケア病棟なのですがリハビリプラスと言うのがあり、回復期よりはリハビリ時間は少ないが2階よりはリハビリ時間は長く取れます。」

続けざまに、「2階と4階で2か月間入院できるので、4階に移動してから5階に移った方が良いと思います。」とのことだった。

この病院に3月末までいられることになる。
それまでに何とかしなくては・・・

こうして僕の入院生活は、家を失った事により長期化することになった。

つづく

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