5月25日

 今回の就活では、年齢の問題が大きな妨げになっているような気がして、前回ほど前向きでいられなくなっている。その一方で、【自分が辿り着くべき場所が必ずある】という確信だけが揺るぎなくある。何の保証もないのに、『そうでなければ困る』と思っているからであって、また、去年たった一度成功したせいで、今年何度失敗しては落ち込んで絶望的になっても、這い上がり続けているのだ。
 とはいえ希望が無いのには変わりなく、今、自分に与えられている時間を、気持ち良く有効活用できているかと言えば決してそうではないので悩ましい。
 陽が燦々と降り注ぐ部屋で、ふと言葉が過る。
「なるようにしかならん」
 母がことある毎に呟く一言。この言葉に、これから何度救われるかわからない。見えないものほど恐ろしいものはないが、見えなければ幻でも追っていなければ落ち着かない。
 昔ほど空想するのが上手ではなくなった。ありとあらゆる現実を知り、夢や幻想を否定し続ける癖がついてしまったせいかも知れない。所詮夢だ、幻想だ、現実化することは決してない、と、自分で自分を戒めて来た結果である。
 しかし、夢や幻想を追っていた時の方が幸せだった気がする。そうすることで出来たこともあるはずだ。必ずしも成果として表れなかったとしても、その時、自分に与えられていた時間を、幸せな気持ちで過ごせたのは事実である。
 時に、現実逃避も必要だ。見たくないものを見ない時間を設けて、誰かを傷付けるのだとしたら良くないが、そうでないなら、自分を守るために一日24時間の内いくらかは、投資のつもりで自分の心を休めても良いのではないかと思った。
 今の私には完全に想像力が欠如している。成果主義で、今日一日でどれだけのことが形になったかばかり、気にしているではないか。だから疲れが取れないのかも知れない。
 誰かに助けを借りるのが難しいのだから、自分で自分を救う手段を、ちょっと考えてみようと思った。
 収穫なし。
 果たしてそうかはわからない。
 もしかして、未来の自分が活躍できる場所を、気付かずにスルーしているだけかも…。
 しかし慌てふためくのはやめよう。
「なるようにしかならん」
 頑張っても頑張らなくてもダメなら…ちょっと力を抜いたらどうだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?