見出し画像

【現代詩】狂いと迷いが行き交う街並み

いつもよりも寒い冬
冷たい風は肌の奥まで染みわたる

強がりながら歩む僕
この街を進む足取りの何と重いことか

ペーブメントにこだまする
人影たちの狂騒は なにかもの悲しい
去年までは感じなかった
生き場のない 涙をためた狂わしさ

この街を 歩いてもいいのだろうか
誰かを傷つけはしないだろうか
なぜ恐れながら 歩かないといけないのか
目に見えない答えは今日もつかめないまま

この街を見つめる僕
一隅を照らす光になりたいのに

微笑み隠す仮面の群れ
疑いに包まれた目と目が行き交う

信じる思いは忘れてないが
空のいたずらに 誰もが心を置き忘れ
何を求めればいいのだろう
愛らしい回答を 誰も教えてはくれない

木枯らしに揺れる一葉の枯れ葉
力もなく風の赴くまま流れゆくさだめ
先のわからぬ街に戸惑う群衆
呆れ傷つき遥かかなたの遠い目覚め

この街を 歩いてもいいのだろうか
誰かを傷つけはしないだろうか
なぜ恐れながら 歩かないといけないのか
目に見えない答えは今日もつかめないまま


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?