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サハラ砂漠でラクダに乗って朝日を見た最高の思い出【モロッコほぼ一周旅#3|Merzouga】

2023年3月 モロッコほぼ一周旅 - day4


明け方の村

アルジェリア国境にほど近い村・メルズーガに宿泊して、砂漠に向かう。ラクダに乗って砂漠で朝日を見る日が来るなんて。「最高の思い出」なんて、くさい言葉を使いたくなるくらい、最高だった日の話。


サハラ砂漠ではしゃぐ

アフリカ大陸の3分の1を占める世界最大の砂漠地帯。

初めての砂漠も、初めてのラクダも、朝日鑑賞も全てが楽しみだった。あまりに期待値が上がりすぎている実感があったので、前日に「鳥取砂丘の上位互換と思っておこう」なんて話したのが懐かしい。

ちなみに砂漠と砂丘の違いってなんだろうと不思議に思いつつ、その時もインターネットに接続できなくて答え合わせができなかったのでここに書いておく。

砂丘は、風によって運ばれた砂が堆積してできた丘状の地形のこと。
砂漠は、降雨量が極端に少なく、岩石や砂礫からなる広大な荒地のこと。
つまり、砂丘が「地形」を指すのに対し、砂漠は気候を含む「土地」を指す。

違いがわかる辞典

個人的には期待値を優に超える体験だったので満足である。

日の出前の写真。ブレが許容できた数少ない写真。

日の出後の写真。

朝日を見るために集まった観光客
観光客を乗せてきたラクダたちが並ぶ
私たちを案内してくれたベルベル人のお兄さん
砂紋
携帯落とすと壊れちゃうくらい砂が細かい
朝を迎えた村
見渡す限り、砂
遠近感覚がおかしくなりそう
ラクダはおとなしい
ラクダ、ラクダ、ラクダ
砂漠でキャンプできるんだって

商売上手なモロッコ人

ラクダに乗って、朝日を見て、砂漠で写真を撮って、ひとしきり楽しんだ後でお兄さんは私たちを砂の上に座らせてお土産の披露を始めた。お父さんが作ったんだと言いながら(ほんとか)、こちらの反応なんて気にせず、リュックからどんどん売り物を出していく。押しが強すぎるかもしれない、なんて思ってもみないんだろうなあ。事実、その勢いに乗せられてラクダの置物をお迎えした私たち。相手の表情を伺って相手が喜びそうなことをする日本人、相手の反応なんてお構いなしに自分が良いと思うことを相手に勧める(強いる)モロッコ人。その対比はヨーロッパではあまり見ないそれで、すごく面白かったという記憶。

サハラ砂漠の周辺は昔、海だった

アンモナイトの化石なんて教科書でしか見たことないよ。

砂の間に見える岩に水をかけると浮かび上がる化石の数々。

「砂漠のバラ」化合物が自然現象でバラみたいな結晶に成長した石のこと。

化石を削り出して研磨する作業所。朝、お兄さんから買ったラクダの置物もそんな感じで作ったらしい。この日は月曜だったんだけど、月曜の朝は各地のマーケットに出展する日なので作業所は閉まっていた、らしい。ちなみにそのマーケットまではラクダやロバで行くらしく、聞いているだけで気が遠くなる。もう、移動の概念というか、なんか次元が違う。

今日も今日とて移動が続く

バイバイ、メルズーガ。ハイテンションを引きずったまま、慣れ親しんだ車に乗り込む。ちなみに、ドライバーのおじさんは毎朝時間通りに私たちを迎えにくるのに、肝心の私たちはいつも若干遅刻気味。「早くしてね」と呆れつつ、優しく私たちを見守っていたおじさんが懐かしい。

ホテルにもラクダ
映画の撮影中だって
ノマド
ヒジャブの女性
トーブの男性
ポツンと佇むガソリンスタンド
なんの集会か(なお当然のように男性のみ)
谷の集落

トドラ渓谷

かつて砂漠とマラケシュをつなぐキャラバンの通り道だったカスバ街道のそばにある壮大な渓谷。はるか空へと切り立つ絶壁は、世界中からロッククライマーが訪れる名所でもある。澄み切った水が流れる小川の近くには子宝の泉が湧いていた。

HIS 〜新しい旅〜
観光地の賑わい
見上げる限り続く岩
魚いた
源泉あった
ノマドのロバ

なんてことないランチの思い出

この日のランチでは、ドライバーのおじさんの生い立ちを聞いたっけ。大学を出て銀行に勤めて、いろいろあってドライバーになった人生の話。大好きな仕事の話。これまで担当したお客さんの話。来週結婚する妹の話。

自分のことを話してくれる大人の話が最高に好き。

ちなみにこのお店でも現金しか使えず、手持ちがなかった私たちはおじさんにお金を貸してもらった。お金に関してはあまりいい思い出がないモロッコですが(笑)、だからこそ、自分をATMだと言って笑いながら快くお金を貸してくれたおじさんに余裕を感じたりしていた。

例に外れず優しくて控えめな味付けのランチ
テラス席の雰囲気も相まって心地よい空間

移動が楽しい、なんて

心もお腹も満たされて今晩の宿泊地に向かう。向かう、と言っても私たちは後部座席で寝てるだけ。

おじさんの運転の癖なのかなんなのか、追い越しの時の車間距離が異常に近い。煽ってるのかっていうくらい近い。最初はこれにビビリ倒していたけれど、もう安心して乗っていられる。数日前には怯えていた速さすら、心地いい。

見たことない景色を眺めて、好きな時に寝て、好きな時に起きて喋って。インターネットは相変わらず繋がらない。それで良かったんだと思えるほどには、幸せを感じる時間だった。

桜みたいなアーモンドの花

映画の街・ワルザザート

さて、今晩の宿泊地に程近いワルザザートで途中下車。

到着早々、見たことない楽器を弾いていたこの人たちを写真に撮った私ですが、その分のチップをおじさんがきっちり渡してくれていたこともよく覚えています。

陽気なおじ

ハリウッドの映画スタジオがあることで有名な、映画の街。

フィルムをモチーフにしたシンボル

街のスタジオの一つ「アトラス・スタジオ」はホテルも併設なんだとか。撮影で使用したセットの多くが現存しているらしい。

突如現れる印刷物…

安定した気候条件のほか、多くの国の自然環境を模すことができることもあり、成長を遂げた。

wikipedia
広陵な土地に陣取るスタジオ

世界遺産の集落・アイット=ベン=ハドゥ

ワルザザートから車で30分ほど移動して本日の宿泊地へ。

車窓から見えたカラフルなお皿たち

映画の街に近いこの場所は、「グラディエーター」「アラビアのロレンス」などのロケ地としても有名。

隊商交易の中継地として栄えたこの地にはカスバと呼ばれる邸宅が数多く建築され、中でも特に有力であったハドゥ一族が築いたのがアイット・ベン・ハドゥの集落である。孤立した集落であるがゆえに、盗賊などの掠奪から身を守るため、城砦に匹敵する構造になっている。敵の侵入を防ぐため、集落への入口はひとつしかなく、通路は入り組んでおり、1階は窓がなく換気口のみである。また、外壁には銃眼が施されている。集落の最上階には篭城に備えて食料庫がある。

wikipedia

宿に車を置いて、夕陽を見るために展望台に登る。

20度を超える暑さに若干疲れていた私たちを見兼ねたのか、おじさんがオレンジジュースを買ってくれた。

集落には今も5家族が暮らしているらしい。

日干しレンガの家々。

炙り出し絵のポストカード。サフランや砂糖入りのお茶、インディゴを使って作った透明な液体で絵を書いて、それを火で炙ると書いた絵がくっきりと浮かび上がってくる。元々は文字を伝達するための技法だったとか。

「日本のテレビに出たことあるんだよ!」と言って放送の様子をプリントアウトした紙を見せてくれたオーナーらしき人。ポストカードを買ったら端っこにベルベル文字で名前を入れてくれた。

展望台から見た夕陽。遮るものが何も無い。

展望台からの眺め。

地層がくっきり。その先には雪山が見える。

リヤド泊

今晩の宿はリヤド。ロビーでおじさんが入れてくれたミントティー。砂糖をたっぷり入れて甘くして飲む。高いところから小さなグラスに注いで泡を立てるのがポイントらしい。

リアド は、モロッコに見られる宿泊施設の種別。リヤドとはアラビア語で「庭」や「邸宅」を意味し、その名前の通り、古くなった邸宅をリノベーションし宿泊施設としたもの。

wikipedia

プールがある中庭。豪華。

この日の夜は晴れ間から綺麗に星が見えた。
夜の静けさを破るのはしきりに吠える犬の鳴き声だけだった。
そんな静かな夜だった。

明日はいよいよ観光最終日、マラケシュへ。


To be continued…👟

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