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バップのマインドマップ(2)

メジャーとマイナー
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Index

具体的に、曲を例に挙げて確認してみましょう。
今回、実際どうフレーズを吹くか?については省略します。
ダイアグラムのコード進行が、曲中でどれくらい使われているか、ということだけわかってください。

It Could Happen To You

いわゆる「歌もの系」と言われるスタンダード中のスタンダードです。

Eb/Cmのダイアグラム

曲の多くの部分で、このダイアグラムの定番コード進行が使われていることがおわかりでしょうか?

特に、こういうABAC形式の32小節(八段)のスタンダードでは後半(3,4段目、7,8段目は割と似通っています)
逆に1-2段目とか、導入部の方が多様性が大きい。
これって恋愛映画とかと同じです。
恋が始めるきっかけはいろいろさまざま。だけど、いざ付き合っちゃったら、仲良くなってちょっと二人の仲に亀裂が入ってとかいろいろあるけど結局最後はハッピーエンド。前半は個性があるが、後半はむしろ定型に回収されていくわけ。

Aパート3小節目のFm、Bパート4-5小節目のDm7-5-G7 Cmもダイアグラムに含まれるコードです。が、意味あいがやや異なるので、今回はマークを外しました。

Beautiful Love

マイナー曲の金字塔、Beautiful Loveはこうなります。
まずは Key in F/Dmのダイアグラムを。

Key in F/Dmのダイアグラム

うそやん。ほとんどがこのダイアグラムに含まれるコードですね。
逆にいえば、調性という観点からみると比較的シンプルに考えていいんだと思います。Bパート5小節目のDmは前述と同じで外してもいいのかも。

8段(32小節)の曲の4段目はこのダイアグラムから外れることが多いのですが、これについてはまた別で。

Softly, As In a Morning Sunrise

Eb/Cmのダイアグラム

これも、第一回アドリブ研でとりあげました。
Aメロは完全に右側のマイナーサイド、Cmファミリーのコードばっかり。
BメロはBメロに行く直前でメジャーのEbのコードになります。そしてBメロの最後くらいでまたCmに戻ってゆく構造です。
一つだけ色がついていないコードはいわゆるPassing Diminish。

Softly as in a morning sunrise

まとめ:

なんとなく、ジャズ・スタンダードのコード進行がわかってきましたか?

もちろん、すべての曲がこうシンプルなわけではありません。
今回は敢えて転調の少ない曲をピックアップしています。
メジャーとマイナーの後半に取り上げている曲がそうです。

このように同じ調一発の曲の場合、アドリブに関してはこのダイアグラムにある頻出するコード進行のパターンをおさえれば、それで結構いけちゃいます。そうすると、ある曲で出てきたフレーズを他の曲でも転用しやすくなると思う。

このダイアグラムのコード、以外のコード、今回色塗りで、色がつかなかったコードについては、
・転調として考える
・Passing Diminishとか、少し特殊なコード
として、別にフレージングする必要がありますが、2-3小節以上色がつかない部分は転調として処理すればいいし、少し特殊なコードは「特殊じゃないコード」に書き換えて処理する(単独で存在するコードは、多くの場合、このダイアグラム上の理解しやすいコードに置き換えることができます)。







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