半熟ドクター

1974生。広島出身。大学時代は神戸にて、卒業後は岡山〜福山近辺でほそぼそとジャズ活動…

半熟ドクター

1974生。広島出身。大学時代は神戸にて、卒業後は岡山〜福山近辺でほそぼそとジャズ活動を続けている。いわゆる「もとジャズ研おじさん」。Website 「半熟ドクター」は2000年くらいから続けています。

マガジン

  • もとジャズ研おじさんのつぶやき

    譜面とかが出てこない記事だけ抜粋しています。 「セッションの歩き方」「アドリブのいろんな考え方やコツ」「練習法」「アマチュアジャズマンとしていろいろ考えたこと」などをつぶやいています。

  • アドリブ研究

    トロンボーンのアドリブって大変ですよね? アドリブ研究共の会では、一緒にアドリブを考えて、それを手直ししたりするコーナー、およびアドリブの方法論を共有するページです。 初心者の方でも興味をもってもらえるように、音楽的にはわかりやすく、を心がけています。(反面文字は多め)。 私はトロンボーンなのでトロンボーン優先で…と思っていましたが、 気がついたら他楽器の方も加わったコーナーになっております。 譜例は基本 in C, ト音記号で行います。 作例メンバーも募集中!(連絡ください)

  • オブリガート共の会

    みなさん覗いてくれてどうもオブリガード。 オブリガート共の会では、ジャズにおいて主旋律にからむ「オブリ」について、作り方などを掘り下げてゆくコーナーです。

最近の記事

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サイトの紹介

説明私はもとジャズ研おじさん。 (神戸大学。正確には軽音楽部ジャズですけどね) 現在は地方(広島県)で細々とアマチュアジャズ活動してます。仕事は医師であったり医療法人経営だったり。 「昔の自分に届け」と思っていろんな記事を書いています。 字多め、譜面多め、動画は少ないページ。 コンテンツ オブリ研(オブリガート研究会):メロディーに対する対旋律(オブリガート・カウンターメロディ)を作る作例研究です。 アドリブ研(アドリブ研究会):スタンダードのアドリブソロの作例研究。

    • セッションにおける酒の効用

      セッションで飲酒は是か非か。 お店のジャムセッションで演奏者の飲酒はどうなの? 時々話題になります。 結論言っちゃえば「好きにすれば?」と思う。 自動車と違って、演奏中の飲酒を禁止する法律などありませんし。 アルコールの効用アルコールは意識や感覚に影響を及ぼすのは事実です。 アルコール(エタノール)は中枢神経系の抑制剤として機能し、特定の量を摂取すると、感情、思考、行動、認知に変化が起こります。 運動や感覚に影響します。楽器のコントロールには繊細な協調が必要なので、ア

      • 村上春樹『職業としての小説家』からクリエイターのありかたを考察する

        村上春樹氏が、小説家について書いた本。 自分のありようと小説家としての成立過程を語っている。 小説家にとってはもちろんですが、少し範囲を広げてなんらかのクリエイションをする人にとっても参考になる言葉が散りばめられていました。 少し引用してみます。 小説家(クリエイター)の資質 おそらくジャズの演奏も、小説と同じく泥臭い領域の創作作業。 キレキレの頭脳や論理性は創作に絶対必要なものではない。 実践ならではの「鈍さ」が必要とされる。 やってみないと、向いているかどうかはわ

        • 重く、軽く

          ジャズ界隈でアドリブのことを考えて、もう30年近く経つ。 はっきりいってアマチュアのアドリブなんて聞けたものではないのが大半。 そんな惨憺たる状況のなか、出来るだけきちんとしたソロを吹きたい。 できればぐっとくるソロを吹きたい、なんて思ってはいるのだ。 僕のソロは軽い 私はトロンボーンを吹く。 トロンボーンは取り回しの難しい楽器なのである。バップのフレーズを吹くのは一苦労。 それがスタート地点であったこともあり、なんとか他の楽器のソロに比べても見劣りしないように、という

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        • もとジャズ研おじさんのつぶやき
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          44本
        • オブリガート共の会
          19本

        記事

          【資料】ジャズスタンダードセレクター

          こんなの作ってみました。 「ジャズスタンダードバイブル」 Vol.1, Vol.2に掲載された中からランダムに曲を選ぶ ウェブアプリ。 すべての曲から選ぶ Vol.1, Vol.2 合計454曲から無作為に一曲抽出します。 実はスタンダードバイブルは権利の関係で版により掲載曲が多少異なります(最新版には準拠してません。ごめんなさい。 一応キーとVol.1 Vol.2どちらに乗ってるかは示しておきます。 ページ数も出そうと思ったのですが、版による違いがどこまであるのかわか

          【資料】ジャズスタンダードセレクター

          USJ復活の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(3)

          続きです。 ジャズのコミュニティにおける性格別の特性を踏まえたうえで、ではコミュニティ自体にどのようなデザインを実装すればみんなが幸福になるだろうか、ということを考えてみました。 コミュニティにもいろいろありますが、ここでは大学のジャズ研に限定してみます。が、さまざまなコミュニティでも参考になるとは思います。 ジャズ研とは「ジャズ研」は「研究会」と命名されていながら、研究要素は案外少ない(「愛好会」でいいんじゃないか?)。 個人的な経験ではアドリブを体系的に学ぶこともあま

          USJ復活の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(3)

          USJ再建の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(2)

          その1の続きです。 T=thinking(思考)の人、C=Communication(交流)の人、L=Leadership(達成)の人と、三つのタイプに分類してみる。 そうすると、ジャズ界隈のいろいろな現象をスッキリと説明できるんじゃないか。 ジャズは極端なT偏重社会 いきなり結論ですが、数ある音楽ジャンルの中でも、ジャズはT要素が高いような気がする。特にアドリブを独習するタイプはTの人が多いと思う。 例えば、自然科学を研究するのにTの要素が必須であるのと同様にジャ

          USJ再建の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(2)

          USJ復活の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(1)

          苦しかったときの話をしようか この前USJ立て直しの森岡毅氏の本を読んだ。 社会人になる娘さんにあてて、親からのアドバイス、という体裁の本。 就職する娘に対し、先生が教えてくれない世の中の仕組みとか、自分の強みを見つける方法、戦略の立て方、それだけではなくて自分の経験や回顧録、ほろ苦い失敗談なども含む、若者どころか全世代のオトナに役立つ本だった。おすすめしたい。 その中で、自分の特性を「動詞」で考えよというアドバイスがあった。 自分の強み(特徴)を大まかに三つのタイ

          USJ復活の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(1)

          練習しすぎるバンドの弊害

          そりゃあ、練習必要だろうよ!…とは思いますが、練習を何回も何回も繰り返すバンドには、問題が含まれていることもあります。 初学の段階での練習 初学の段階では、練習は大事。これはまあ、ほぼ断言できる。 特に、グルーブ・リズムをあわせる部分ことは独習独学では得られない。 「気を合わせる」ことリズムをあわせることは、一緒に音を合わせることが必要。 日本人にとっては、スウィング時代のスウィング感は独特です。 特に吹奏楽出身の人が吹奏楽時代に習う「スウィング」は全然ニュアンスが違う

          練習しすぎるバンドの弊害

          列伝 その1〜J.J.Johnson

          ジャズ・トロンボニストのなかでも燦然と輝くレジェンド、ジェイジェイジョンソン。 みなさん、J.J.のこと好き? 嫌いな人も、むしろ大好きな人もいるでしょうね。 わたし個人のJ. J. Johnson観は、何周か「好き」と「嫌い」を行ったり来たりした挙げ句、今では「尊敬しかない」に落ち着いています。 (長くジャズに親しんでいると、結局そうなる) ちなみにCecil McBeeというジャズ・ベーシストの名前を勝手にアパレルブランドにしたという事件がありましたが、では雑誌「J

          列伝 その1〜J.J.Johnson

          【資料】リズムのスタイルが題名に含まれる曲

          ワルツとか、ボサノバとか、そういうリズムのスタイル。 それが題名に入っているような曲。 Recado Bossa Novaとか、そういうやつです。 Waltz for a Lovely wife Waltz for Debby Angelo's Waltz Booker's Waltz The Christmas Waltz Jitterbug Waltz Samba de Orfeu One note Samba So' Danco Samba Bossa Antigua

          【資料】リズムのスタイルが題名に含まれる曲

          ソロを「もりあげる」方法とは(3)

          では、実際に「盛り上がり」を身につけるにはどうしたらいいか。 それには(2)の視点にそって「要素分解」し、他者のやり方を「解析」するといいでしょう。 盛り上がりを「要素分解」する (2)で概説したように、ソロの盛り上がりでは、複数のパラメータが複雑に変化します。そのパラメーターの変遷が、ソリストの個性といえましょう。 慣れるとソリストが複数の要素をコントロールしてソロを盛り上げてゆく様子が見えてきます。でもそれをしっかりと理解するのは時間と経験が必要ですし、それを自分で

          ソロを「もりあげる」方法とは(3)

          ソロを「もり上げる」方法とは(2)

          (1)では How、つまりどうやってソロを盛り上げるか、を述べました。 (2)ではWhat、つまりソロの盛り上がりとはなにか、を考察します。 そもそも「盛り上がり」とはなんでしょうか? 「もりあがり」とはなにか結論を言ってしまえば「盛り上がり」とはある種の「興奮」の表現。 もう少し正確に言えば「興奮」を示すことで聴衆を共感させて聴衆を興奮させること。これが音楽の「盛り上がり」の目的であると思われます。 ではそもそも「興奮」とはなんでしょうか? 今回は医学的な話になります

          ソロを「もり上げる」方法とは(2)

          ソロを「もりあげる」方法とは(1)

          以前に書いた文の中で「起承転結」「盛り上がり」といいました。 今回は「盛り上がり」について考察してみようと思います。 後半に盛り上がりを作る。では、どうやって盛り上げたらいいのか? 後半に向けてもりあがる方法結論は簡単です。 後半でアクセルを踏むには、前半でアクセルを入れなければいい。 マックス10として、それを15にすることは無理です。 でも前半を5にして、後半10にすればいい。 もし仮に自分に楽器のテクニックがなくて10出せない、せいぜい5としても、前半を3として

          ソロを「もりあげる」方法とは(1)

          譜面をみないこと(3)

          コードの「コンテクスト=文脈」を理解しましょうと書いてきました。 昭和のクソ慣行の「譜面を見るなおじさん」も、是非はともかく、譜面を見ないきっかけになるなら、それなりに効用があったはずだ(不快だけどね) では、譜面を見ないで、曲のコード進行をどういう風にとらえているか。 とはいえ、これをどうやってわかりやすく示すか……すごく難しい。 頭の中をかち割ってさらけ出すわけにはいかないし。 なので、覚えているコード進行を、どうやって再現しているか、を示してみます。 実例として、

          譜面をみないこと(3)

          ファンクなど「一発もの」の吹き方

          ファンクは一般的なジャズと共通点も多いのですが、相違点もあり。(そもそもジャズ民がやるファンクと純ファンク勢との違いとか言い出すと、宗教論争みたいな不毛な応酬になりかねない…) ファンクの特徴は以下のようでしょうか。 コード進行はシンプル(単一調性が多い) リズムがタイト ファンクは「縦」の音楽「タテノリ」とか「ヨコノリ」とかの話ではなくて。 楽譜の水平面(x軸)は時間です。垂直(y軸)は音の高低ですね。 x軸とy軸に刻んだ目盛りをイメージして、x軸の目盛り=リズム(

          ファンクなど「一発もの」の吹き方