薄明の翼

最近のポケモンアニメに「薄明の翼」というシリーズがある。

ポケモンアニメといえば、20年来ずっと「サトシ」という少年が主人公だ。
ポケモン赤緑、金銀、ルビー・サファイアと、新しいゲームがリリースされるたび
サトシは、カントー、ジョウト、ホウエンと
ゲームに沿った世界を、旅し続けてきた。

今回のポケモンアニメは、ポケモンゲームの最新作「ソード・シールド」がリリースされたあとに、新しいアニメシリーズが始まり、次の冒険がはじまった。
でも、今回のサトシの冒険は「ソード・シールド」シリーズの舞台、”ガラル地方”ではなく、赤緑の頃の舞台”カントー地方”をメインにはじまる。
カントーを拠点に、様々な土地に冒険に行く、というスタイルだ。

では、ガラル地方の冒険は見ることができないのか?

見ることができる。
それが、「薄明の翼」だ。
2020年7月4日現在、6話までが公開されている。
1話6〜7分、10分に満たないこの物語は、YouTubeのみで展開されている。
テレビでの放送はないし、主人公はサトシではない。異例のシリーズだ。

「薄明の翼」を見ている、親愛なるポケモンファンのみなさんは
「薄明の翼、最高だよね〜〜〜!!!!!」と思っている。絶対にそう。

少なくとも、わたしの周りはみんなそう。

たった7分程度の物語なのに、毎度ハッとさせられる。
もう、これ以上の感想がないので、実際に見て欲しい。
最新(2020年7月3日時点)の6話のリンク貼ります。

先にも述べたように、ポケモンが題材となっていて「ガラル地方」を取り上げた物語だ。
「ソード・シールド」をプレイした人には、ゲームと同じ世界観や風景、ゲームでお馴染みの登場人物が出てくる。

だけど、「薄明の翼」のすばらしさって、
「ポケモンをあまり知らない人でも楽しめる」っていうところだと思う。

確かに、ポケモンが題材ではあるのだけれど

今回の6話でいうならば、

・トミーは「薄明の翼」の1話に出てきている
・トミーは、ゲーム「ソード・シールド」の登場人物ではない
・オニオンは、ゴーストタイプのシムリーダーである

これらの情報は、もともとのポケモン好きしか知らない情報だ。
でも、そんなこと知らなくたって、「薄明の翼」は楽しめる。


わたしもnoteを書きながら、「あれもこれも書きたい」と思ってしまう。
「伝わらないかな」と思って、詳しく説明したくなったり
「あ、これも言いたい!」と思って、たくさんの情報を記事に詰め込みたくなってしまう。
でもそれって、「今回の記事を読む人に、必要な情報だろうか?」と考える。


たとえば、わたしはポケモンが好きだけど

ポケモンはアニメ派で、ゲームをプレイしたシリーズは実際に少ない
ポケモンリアルタイム世代なのに、赤緑は未プレイ
アニメは今まで全シリーズ見ている。好きなヒロインはヒカリ
ポケモンGOは一時期ハマっていたけど、今はやっていない
ソード・シールドのうち、実際にプレイしたのはシールドの方

などの情報は、今回の記事には必要ない。

そういう「不要な情報」を、バサッとカットして
なんなら、もっと語りたかったであろうキャラの背景部分もバサッとカットして
数カットのアニメーションの中に、必要な情報をギュッと詰め込んでいる。
説明がとにかく少ないのに、充分に伝わる。
というのは、わたしが「ソード・シールド」をプレイして、ガラル地方を旅したポケモントレーナーだから、というわけではないと思う。


今日、6話を見終わったあと「薄明の翼みたいな作品を作りたい」と思った。
文章でも、音でも、歌詞でも
わたし自身が、「長いもの」に飽きてしまうタイプだからっていうのもあると思うけど
「必要な情報」を選択して、ギュッと濃縮したうえで、わたしのバックボーンや、その他の作品について知らなくても、それだけで楽しめるような。
そういう作品が作りたい。


とにかく書き続けよう、弾き続けようと思って今日まで来た。
ここで少し、具体的な目標を見つけられたような気がして嬉しい。

「薄明の翼」みたいな作品を作ること。
これからは、この気持ちを連れて、次の冒険へ進もうと思っている。




この記事が参加している募集

私のイチオシ

スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎