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温度計と暮らす

このあいだ友達と出掛けたときに、無印で運命の出会いをした。

温度計と湿度計が一緒になってるやつ。
無駄なものは買わないと決めていたけど「無駄ではない」と決めて、買うことにした。
色は、友達に選んでもらって、白にした。
「友達に選んでもらった」というのは、なんだか嬉しい。
見た目もかわいいし、数字も見やすい。
無印の、「過不足ない感じ」がとても気に入った。


家族がいる人はみんな「エアコンの温度設定問題」があると思う。
座っている場所や、個人によって違うのだから仕方がない。

同居人がいる我が家も、例外ではないうえ、
わたしは、ひとりのときでも迷子になる。

先日は日中暑く、エアコンを入れてみたはいいものの
1時間後に窓をあけてみたら、外のほうが涼しかった。
あのときは「暑いような気がしていた」だけだったのかもしれないし、
本当に「涼しくしたい」と思うならば、いつも設定している26度以下にすべきだった。

暑いとか寒いとか、正直よくわからない。
「眠い」以外の感覚に対して、わたしは大変にずぼらだ。
おなかが空いているのかどうかも、いまいちよくわからない。


温度計は、我が家の救世主となった。
わたしは少しくらい暑くても平気、どちらかといえばエアコンは苦手なのだけれど
同居人は暑がりなので、エアコンの設定温度より室温が高くなったとき「暑くない?」とやさしい気遣いができた。
なかなか良い気分である。


26度より、少し気温が低いのに、ふたりとも暑く感じることもあった。
同居人は買い物から帰ってきたところで、
わたしはNintendo Switchのエア縄跳びゲーム、「ジャンプロープチャレンジ」で飛び跳ねたあとだった。
一時的な暑さだと思う。
それにしても暑い。

そうして、湿度が高いことに気がついた。
少しだけ除湿機をつけて過ごしたら快適になった
…ような気がしたので、大正解を叩き出せたような気分だ。


身体の感覚って大事だ。
自分が感じる暑いとか寒いも、大事だと思っている。

でも、自分の感覚のまぬけさを知っているし、
最初から相容れない「個人が感じる温度」に対して、口論するのももったいない。
最近は「俺は暑いけど、おまえはエアコン苦手だし」と言われて、ありがたくも申し訳なかった…
で、「エアコンつけようか」と悩むのもめんどうだ。
とにかくめんどうが多い。

温度計がすべてではないけれど、
暮らしのすこやかな指針になった気がする。


わたしは今日も、
窓を通り抜けてくる風と
温度計を見つめながら
家のすこやかさに安堵し
満足な気持ちで、煙草に火をつけている。




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