80億年後、地球はなくなる
最近、プラネタリウムを見ている。
ひまつぶしみたいに。
座れるし、眠れるし
何度見ても、悪い気はしない。
(一度聞いた話を、どうしてあんなにも覚えていられないんだろう)
その日は、地球の過去と未来というタイトルで
地球の成り立ちから、滅亡までの話だった。
なにもない宇宙から、
ガス爆発のようなものを繰り返して、地球が生まれて
磁力が発生したり、水ができたりして、それから生命が生まれて、っていう話だった。
「もしかしたらこのとき、地球と同じように生命が発生した星が生まれたかもしれない」
って言ってたいたけれど
きっとあるんじゃないか、って思った。ばかみたいに。
だって、こんな広い宇宙の中で
だって、地球が所属しているのも「天の川銀河」という宇宙のたった一部だというのに
「他の生命体は存在していません」って断言するほうが、よっぽど難しくない?
そして、地球は80億年後に太陽に焼かれて消滅するらしい。
(いつか、については諸説あるようだけど)
*
ときどき、逃げるように星を見る。
だいじょうぶだ、と言い聞かせる。
わたしが、小さな存在だということを、言い聞かせる。
わたしが、わたしの中に落下しすぎないように
ああ、空はこんなに広くて、星はこんなに広がっていて
それと比べれば、わたしは、わたしの悩みはなんとちっぽけなんだろう、って
逃げるように思う。
*
いつか地球はなくなる、って
子供のときにも聞いたことがあった。
「生きているあいだはそんなことは起きないよ」って言われたけれど
もしわたしが長生きしちゃって
もし何かの手違いで
生きているあいだにそんなことが起きたらどうしようって、思ったりしたけれど
おとなになった今ならわかる。少なくとも、生きているあいだに太陽に燃やされる未来は、現在想定できていない。
奇跡的に生命が生まれたこの世界で、
運良く太陽にも燃やされずに生きていけるならば、
それだけで、きっと
(もうすこし、やさしく生きることができるのではないか)
と、言い聞かせてみることにする。
※今日のBGM
昨日は言いすぎてしまったというか
だめだね、「わかってよ」と思って話してしまったことを
反省して、落ち込んだりもしてみたけれど
どうしようもならないので、いまは地球のことを考えている。
べつに、傷つけたいわけじゃないのに
ときおり、「わたしはこんなにつらい」とか「我慢してるんだ」っていうのを、「わかってよ」と思うと同時に、「同じくらい傷つけても良い」と思ってしまうのは
ほんとうによくないね。
じゃあ言わなきゃいいのかって言えば、
その代わりに自分の感情を殺すか、一生我慢するか、手放すか
そのあたりの、あんまりあたたかくない結末を迎えてしまうのもあまりにも寂しいから。
でもやっぱり傷つきたくも傷つけたくもないから
いつもうまくいかない。
だから、何事もない顔をしているのがいちばんだったのかもしれない。
君と話すのは、本当は嫌いだ。
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