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マネケンのワッフル

静岡駅のASTYを散策していたら、マネケンのワッフルを見つけた。
懐かしさに、ついつい吸い寄せられてしまう。


あれは、何年前のことだろうか。
前の、その前の会社に勤めていたころなので、気づけば7年ほど経っただろうか。

職場が移転して、新宿駅から大江戸線に乗り換えて蔵前へ
だからあのころは、新宿といえば大江戸線のある西口で、「会社の帰りに寄りやすいように」と決めた美容院も、西口にある。

西口の、モザイク通りを通り抜けるのが好きだった。

わけもなく歩いて、ときどきアナスイを覗いて
あとは何があったかあまり覚えていないのだけれど
通り越えて、東口方面へと向かう。

あのときは、モザイク通りの西口側にマネケンのワッフルがあって、ときどき買っていた。
コロナ禍と呼ばれる世の中が訪れてからは控えるようになったけれど、わたしは食べ歩きが好きだった。
あるときはおにぎり、あるときは肉まんを
ぼそぼそと食べながら、ぼおっとする。
マネケンのワッフルも、そうだった。

毎月、限定の味が出て、ついついそれを買っていた。
それがみょうに嬉しくて、小さなご褒美で、恒例行事で
ちょっと疲れたときにも、マネケンに吸い寄せられて、メニュー表を見る。
限定品を買うこともあれば、「次に買うんだ」なんて思いながら、にんまりしながら通り過ぎることもまた、幸福だった。


そのあと何年かして、あそこはマネケンのワッフルじゃなくなった。
今となっては、モザイク通りも閉鎖されている。

それでも、ワッフルの記憶は変わらずあたたかい。
わたしは看板に吸い寄せられ、限定メニューの存在を確認してからにんまりと笑い、
そして、歩き出した。




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