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静岡駅で見た路上ライブに感動した話

2024年、元旦。
思い立って静岡へ帰省したわたし。

長年、実家には冠婚葬祭以外で立ち寄らなかったわたしだけれど、2023年11月の帰省が、たいへんに心地よくて

また帰ってきたんだけど、わたし気づいたことがあって

行きたいところ、前回の帰省でほとんど言っちゃった……

魂心家とか、厨とか、ラーメン食べに行って
あとはどうしようかな〜〜
何もしなくてもいいのだけれど、ついつい「ついで」を探してしまって

見つけたのはコチラ

おじ(と呼んでいる人)の、路上ライブ!!

山作戰の路上ライブ
いってきました!!

このあいだ、おじさんに会ったとき「もう長い付き合いになっちゃったね〜」みたいなことを話していたんですが、気がついたら知り合って十余年。
おじが静岡に移住して12年、知り合ったのはそのさらに前。
それなのに、路上ライブって見たことなかったよな〜〜

わたしは、おじさんの歌が好きだし、顔を見れたら嬉しいし、「路上ライブを初めて見る」ってそんだけでオモロイし、
って、全然期待せずに行ったのだけれど

びっくりした。音が大変に良かった。
うそじゃん、路上ライブって。
ひとりで路上やってるのに、スピーカーふたつ持ってきてる人なんて見たことないよ。
これは路上ライブではなく、上質な野外ライブ。

開催場所は、静岡駅北口の地下なので、屋根もある。
でも、ライブハウスみたいに壁に吸音材があるわけでもないので、独特の反響と、広く抜ける感じが大変に心地良い。

えーーー
外で、タダで、こんなに良い音で、1時間も聴けるのお得すぎる!!

屋根があるっていうのは、見る側にもすごく有り難い。
立ってみるのがちょっとしんどいかな、って感じだけど、ライブハウスでもバンドセットの場合は立ってること多いし。それと比べたら全然ラク。
飽きたらちょっと散歩に行って戻ってもいいし、隣のお茶屋さんに座ってもいい。

何より、路上だから。
人生で初めて、スタバのコーヒー飲みながら、おじさんの歌を聴いた。
ライブハウスって、飲み物の持ち込みNGだからね……
好きなものを飲みながら聴けるって、路上ライブならではで、些細なことだけどめっちゃ嬉しかった。
コーヒーがうまい。

▼この日のライブ動画
おうちで、コーヒーやお好きなものを飲みながらぜひ聞いてね

おじさんの何が好きかって言われたら、曲も歌も好きなんだけど
やっぱり、明るくなさすぎないというか
わたしは「明日も晴れるぜ!」とか「願いはきっと叶う!」とか、力強く歌われると、ちょっと疲れちゃうタイプで

おじさんの歌は、苦笑いの希望みたいな
どうしようもない人が、ぎりぎりで紡いでいるみたいな
強く抱きしめるよりも、そっと肩を叩くみたいな
そういうところが好きなのかもしれない。
わたしも、そんなふうに肩を叩きたいし、叩かれたい。

誤解を恐れず端的にいうと、「暗くて、テンポが早くない曲が多い」という、まったく路上向きではないおじさんなのにも関わらず、道ゆく人の足を止める姿は、「さすがだな〜〜すげえな〜〜」と思って
ほんとうにシンプルな答えだけど、良い歌をうたっている。とわたしは思う。
誤魔化さずに、“誰か”じゃなくて、“あなた”の心臓に手を伸ばすみたいな歌。

おじさんが、静岡へ移住して12年。
それは、専業の音楽家になって12年ということ。

周りの多くが、働きながら、家賃を稼ぎながら、音楽を続けている中
音楽に集中できる環境を手に入れた彼のことを
わたしは容易く「いいな」とは思えない。

覚悟、だと思う。
「仕事があるから」「時間がないから」、言い訳のできない環境で12年、音楽に向き合うことは、決して易くない。
増えてゆく仲間の期待を背負って、次の曲を、次のライブを作り続けてゆくこと。

わたしがこんなことを言うと笑われちゃうと思うけど、むかしのおじさんはもっと繊細そうで、笑顔が嘘みたいで、今よりちょっとピリピリしていた。
なんとかして、この人が長く歌い続けてくれるようにと願っていた。

いまなら、ドロップキックしても蹴り返してくれそう
あるいは、笑い飛ばしてくれそうな

聴き手の、“何か”を預けられるような
きっとこれからも歌い続けてくれるであろうと信じられる力強さが

「あなたになら負けてもいい」と歌う敗北論の
ああ、本当にこの人はたくさん負けて、何度も立ち上がったのだという、
わたしはそれを、紡ぎ続けた説得力のように感じている。’
この人の歌は、どんどん濃くなる。

わたしは、ライブのときに知り合いが前方にいるとやりづらいタイプの人間なので
友達のライブは、後ろから見守ります。
ライブの後ろから、お客さんの顔を見ながら聴くのが好き

あっというまの1時間でした。

ふつう、1時間のライブって長く感じる(というか実際に長い)んだけど、全然そう感じなかった。
最近は、わたしにとって「知らない曲」も多いのに、これは本当に不思議。もっと聞きたいって思える。
ずっとずっと、次はどんな景色を見せてくれるのかな〜、と楽しみに思えて仕方ない。


長い付き合いだし、恩人でもあるし、贔屓してると思った??
なんでこんなに褒めるの??

そんなふうに思ったあなたはぜひ、次の路上ライブで答え合わせしてね。

すごく勝手だけど、わたしのエッセイを好きだと言ってくれるひとには、山作戰の歌を聞いて欲しい。
どっちも好きって言ってくれたら、わたしは嬉しい。

路上なのに
屋根があって、音が良い

路上だから
好きなものを飲めて、好きなだけ聴ける、入退場も自由

そして、1時間も聴ける超お得なライブ!!

音楽に救われたあなたに、この歌が届きますように。
そして、静岡のお友達がここへ辿り着いて
もし、静岡駅で彼の歌を聴く機会があったら、ぜひ足を止めてほしい。
この人とわたしのことを信じて、一瞬だけ時間をください。


静岡以外にお住まいの方は、YouTubeのチャンネル登録をして、続報をお待ちください。
生配信のライブがあったり
もしかしたら、あなたの街にも歌いにくるかもしれません。


おじさん、良いライブをありがとう。
聞きに行けてよかった!!
今年も身体に気をつけて、たくさん歌ってください。



▼去年書いた、山作戰のこと



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