スタバのチケットを、いつ使おうか悩んでいる君へ
わかる、その気持ちわかりますぞ。
もう良い年のおとなだから、スタバには好きなときに行けるのに
その、小さな紙切れが、宝物みたいになる。
まるで、ひだまりみたいに。あたたかくなる。
何を飲もうか、と考えているときは
何かを飲んでいるときとはまた違う
濃い空気みたいな、幸福感がある。
だってわたしには、スタバのチケットがあるのだもの。
なんていう、無敵感。
あのチケットを、
上限額まで使いきるのは、なかなか難しい。
ひとつのドリンクと引き換えなければいけないから
フラペチーノだと、簡単だけれど。
あたたかい飲み物だと、ベンティサイズかな?
トッピングもいいかもね。
スタバの店員さんはやさしい人が多いから、
相談してみるのもいいかもね。
*
飲んでしまうのが、少しさびしい気もしてしまうね。
チケットを持っているあいだの無敵感を
ずっと抱えながら生きていきたいのに。
例え、最後には紙切れになるとしても
さあ、何を飲もうか。
いつ飲もうか。
幸福な悩みが嬉しい。
あなたが抱える、幸福のその先
マグカップの底に
わたしもきっといる。
幸福を携えて、ほほえんでいる。
*
もし、あなたが
少し乱暴な気持ちで、「いーやもう今日使っちゃえ」と思って
スターバックスに駆け込んだとしても
わたしはそれも、悪くないと思う。
あなたの、とげとげした感情を
あたたかかったり、甘いものが削ぎ落としてくれるならば。
それもとてもすてきだね。
*
もし、あなたが
「うふふ、使っちゃおうかな」とにやつくのもすてきだ。と思う。
散々迷ったのに、思いつきで使っちゃった。なんてね。
そういう瞬間ってあるよね。
大切にとっておいたチョコレートを、なんでもないときに食べちゃうみたいな。
いいんだよ、
なんの準備をしていなくても
なんのご褒美じゃなくても
特別じゃなくって、なんでもない続きみたいな日々の狭間でも構わない。
今日を生きてえらかった。
もう、毎日がご褒美だよ。
そして、スターバックスが必要なときがある。
*
いつでもいいよ、だいじょうぶ。
どんなときでも
あなたが選んだその飲み物を
おいしいと思えたり
思っていたのと違ったときも、なにか小さな発見があれば。
自分にやさしくしよう、と思ってスターバックスに立ち寄ったとしたら。
それでいいのだと思う。
*
今日は、話してくれてありがとう。
渡したチケット、よろこんでくれてよかったよ。
いつか一緒に、スターバックスにいけたらいいな。
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