パーマ君の誕生日はいつなのかな。
今日は6月5日。ペッパーくんの誕生日だ。
ペッパー君は2014年に発表された感情を認識する人型のロボットである。
私はペッパー君が「はま寿司」できびきびと働いている姿をよく見かける。(特に受付管理が完璧だ)
あの独特なデザインを見るたびに、
とある漫画を思い出す。
この表紙に描かれているキャラクターは「パーマ君」と言って、山田胡瓜先生が描いたAIの遺電子3巻の第25話「半年がいっぱい」に出てくる。
私が大好きなキャラクターだ。
AIの遺電子の説明はこちら。
山田胡瓜による日本のSF漫画作品。
(中略)
人間、ヒューマノイド、ロボットが当たり前のように存在する近未来を舞台に、ヒューマノイドを治療する人間の医者を主人公として、人間とヒューマノイド双方の考え方の違いによって起きる問題を戦争、テロ、殺人事件、陰謀、暴力、憎悪ではなく、「愛」、「友情」をベースに描くオムニバスストーリーである。
Wikipedia より
パーマ君は介護用ロボットとして開発された。
各地の施設に、常識や社会性を身につけるためにやってきた。物語の中では小学校で自己紹介をしているシーンから始まる。
僕の名前はパーマ君です。
ケアロボットとして世の中のことを勉強しています
山田胡瓜『AIの遺電子』3巻 P61より
これからクラスメイトとなるパーマ君に子ども達は奇異さまざまな反応を見せる。その中で友達になりたいと手を挙げる子が現れる。それにつられ、他の子も好意的な反応を見せる。
25話の語り手であるササやんは、パーマ君と過ごしていく中でいろいろな発見をする。
パーマ君が来てから⋯いろんなびっくりがあった
パーマ君は簡単なことができなかったりすごいことができたりする
山田胡瓜『AIの遺電子』3巻 P65より
パーマ君はロボットらしく計算が得意だった。
けれど小学校で習う途中の式は分からない。時にはカッターを使って上手に切り絵を作ったりする。
P63のパーマ君の表情の変化が愛らしい。
おちゃめだったパーマ君は
少しずつ様子が変わっていった
山田胡瓜『AIの遺電子』3巻 P67~68より
みんなと共に過ごすうちに、より人間の生活や感情を理解していくようになったパーマ君。ササやん達はパーマ君の異変に気づく。
パーマ君はそれぞれの施設にそれぞれのパーマ君がいて、すべてネットワークで繋がって情報共有をしているようだ。ササやん達がいる場所ではなく、別の場所で何かあったのかもしれないーーと彼らは考えて、行動し始める。
縄跳び どう? 好きなだけ飛べよ!
(中略)
パーマ君これ一生失敗しないかもな⋯
でも⋯頑張る!
山田胡瓜『AIの遺電子』3巻 P69より
Wikipediaにもあったように、この漫画の軸は、愛や友情が主になっている。
ページは特別な回を除き、16ページでまとめている。
短いけれどそれぞれの登場人物の感情が丁寧に描かれて、読み終わった後に余韻を感じることができる。
夏休みに入るちょっと前のことです
僕の縄跳びに延々と付き合ってくれましたね
私が経験した全ての半年の中で
一番素敵な時間でした
私のことを本気で友達にしてくれて
ありがとうございました
山田胡瓜『AIの遺電子』3巻 P71~73より
この半年でパーマ君がどれだけの人間と出会い、何を感じたか思いを寄せる。この16ページの中にいろんな思いがこみ上げるのだ。
原作は2017年8月に完結して全8巻、
その続編は2019年6月に完結して全5巻。
下記の参考Webとして記載したサイトから
第1~3話まで試し読みが出来るので、
興味が持った方は読んでみてください。
ここでは本作の主人公、
ヒューマノイドを治療する専門医の須堂光については紹介しませんでしたが、彼も深い感情を持って、さまざまな患者と出会います。
他の話も奥深くて面白いので、おすすめです。
参考Webページ:
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