人間関係形成に関わる親子関係とは
「学校って行く意味があるの?」という問いかけに対しては、いくつも答えがあると思うのですが、その一つとして、
「自分とは全く違う価値観の人と出会えるチャンス」
というのは欠かせません。
人間は、必然的に自分が安心できる環境を選びますから、同じようなタイプの人同士が引かれ合うのは当然の結果。
しかし、小学校のようなガチャ要素が強い集団は、「まじかよ!」という出会いを演出してくれます。
時にはぶつかり合うこともあるでしょう。
しかし、そのようなぶつかり合いを通して「人間関係を学ぶ」と捉えれば、学校の価値も少しは見えてくるのではないでしょうか。
ただ、無理をして自分のキャラを演じることはおすすめしません。
同じ人間同士でも趣味・嗜好の違いがあり、心地よい環境というのも違ってきます。
だからこそ、励ましの言葉もそのタイプに合わせて工夫するとより効果的ですし👇
「環境」から受ける影響もタイプによって変わってくる👇
だからこそ、自分の力を存分に発揮したいのであれば、自分のタイプを理解して、積極的に「環境」を選んだ方が良いのです。
そんなことをまとめながら、ふと疑問になったのは、「このタイプっていつどうやって決まるんだろう?」ということ。
その一つの答えとして、こんな記事も書きました👇
僕たちが築く人間関係のタイプは、どうやら子ども時代に決まるらしい。
そんなこんなで情報を集めていたら、「子どもが生まれる前から30年間の追跡調査をして、人間関係の築き方をまとめた」という研究を発見。
ちょっと極端な例となりますが、「人間関係の築き方」のヒントとしてここに書き留めておきます。
▼充実した人間関係につながる親子の関係性
アラン・スルーフさんらは、1975年から30年近くにわたって、180人の子どもの成長を追いました。
#身体はトラウマを記録する
その研究から明らかになったのは、
ということだったのです。
「親子関係の性質」についてもう少し言葉を付け足すと、
という視点が、その子の成長に大きく関わっていたというのです。
もう少し踏み込むと、どうやら「子どもの気持ちの安定は、安定した子育てに起因している」みたいなのですよね。
そして、ここでのキーワードは、「子どもの覚醒レベル」。
簡単に言うと、「子どもが、どれだけ周囲の刺激に敏感になっているか」ということでしょう。
例えば、周囲から「物静か」とか「引っ込み思案」と評価されるような子どもは「覚醒レベルが高い」と言えます。
要するに「周囲の刺激を敏感に察知できるため、様々な刺激を取り込んでいる」ということ。
だから、じっとして伺っているように見えるのかもしれません。
反対に「初めての場所でもお構いなし」とか「活発で落ち着きがない」みたいな評価の子どもは、「覚醒レベルが低い」と言えます。
人間は、常に「覚醒レベルを一定に保ちたい」という欲求がありますから、覚醒レベルが低い子どもほど、走り回ったり大声を出したりと「元気」と評価される行動をとって、自分の覚醒レベルを上げようとするのです。
簡単にまとめると、
となります。
そして、その覚醒レベルが心地よいレベルに保つことができるようサポ―トする存在こそ、子どもたちを支える大人なのです。
しかし、肝心な大人たちが、極端な方法を取り、子どもの覚醒レベルを混乱に陥れることで、子どもたちの「問題行動」につながる可能性がある。
混乱に陥れる関り方とは、常に覚醒レベルを高いままに維持されるようないわゆる「安心できない状態」のこと。
また、「気分によって対応がいつも違う」なんて大人の振る舞いも子どもにとっては混乱のもと。
要するに、親や教師といった大人との関係において「いつも気を張っていないといけない」とか「どうすれば認めてもらえるのか判断基準が一定じゃない」なんて状態が続くことで、子どもたちは覚醒レベルを安定されられないまま、人間関係も不安定になってしまう可能性があるのです。
判断基準を確立していく途中の子どもだからこそ、信頼できる大人たちに囲まれ、自分らしく振る舞えるような「安心した環境」を整えてあげたいものです。
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