新しいアイデアを生み出すための「スタート地点」とは
教師生活も15年を超えてくると、これまで参観させてもらった授業は、数えきれません。
何事も経験値がたまったからこそ、「見えてくるもの」がありますよね。
「授業」もそう。いくつポイントを見ることで、「あぁ、きっとこんなゴールになりますね。」と判断できるのです。
だからこそ、参観するのが楽しみな授業は、「えっ!これってどうなっちゃうの?」という自分の中に蓄えられていない切り口のもの。
そんな、「新しいアイデア」というのは、「スタート地点が大切」という研究がありまして、そんな情報をシェアします。
「授業」だけでなく、斬新なアイデアを生み出すためにも、役立つ情報ですので、ぜひ、読んでみてくださいね。
▼新しいアイデアを生み出す「スタート地点」
例えば、「新商品の開発」を任されたとしたら、あなたはどのような作戦で臨むでしょうか。
もちろん、「何を作るか?」にもよりますが、こんなおもしろい実験がありますので、ご紹介します。
スタンフォード大学で創造性の研究を行っているジャスティン・バーグさんは、「大学生が就職面接を乗り切ることができる新商品の開発」を実験参加者にたくしたのです。
例として「バインダー」を提示して、「何か新しいものを考えてください。」と指示しました。
しかし、この「スタート地点」では、「ごく普通」と判断されるようなアイデアしか生み出されなかったのです。
さて、この流れの何がよくなかったのでしょう?
実は、「バインダー」を提示したくだりでした。
ざっくり説明すると、「誰も見たこともない斬新な新商品」の例として、「誰しもが知っているお馴染みのバインダー」を提示されたことで、「創造性の枠から出ることができなくなった」というのです。
つまり、「創造性が制限された」ということ。
逆に、「触れただけで時間が分かるペン」という斬新なアイデアを出したグループは、「ローラースケート」からスタートをしたのでした。
「ローラースケート?」と疑問に思ったことでしょう。そこがねらい。
斬新なアイデアを出したいのであれば、「どう考えたってこんなもの使えないでしょレベル」のものから発想を広げることを促された参加者たちの発想レベルを評価すると、オリジナリティという評価規準で37%も高いスコアを叩き出したのです。
ペンまで到達した過程をまとめると、
こんな感じ。
#ORIGINALS
ここでのポイントは、「スタート地点は『まさか!』から始め、途中で『よく使うもの』とアイデアをすり合わせた」ということ。
やはり、最後まで斬新さだけで乗り切ることは難しいのかもしれません。
しかし、「創造性の枠からはみ出す」ためには、「スタート地点から奇抜」にしていくのがポイントなのです。
▼まとめ
本記事では、「新しいアイデアがほしいなら、『まさか!』から始めよう。」という内容をまとめました。
再び「授業づくり」に戻ってくるのですが、学校の授業が「おもしろい!」にならない理由は、あらかじめ決まった「枠」の中から選択する姿勢にあるのかもしれません。
もちろん、カリキュラムが決まっているので、枠からはみ出すことも限度ってもんがありますが、子どもたちの興味・関心を引く斬新な授業は、もうちょっと「奇抜なスタート地点」から始めてみてもよいのかもしれません。
と、自分に言い聞かせつつ、これからも「おもしろい授業づくり」ができるよう日々精進する次第であります。
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