教師の「悩み」のねじれ方。
教師として本当に辛かったときは、「後何回月曜日が来るんだろう。」と数えていたJUNです。
危ないですね。あともう一歩というところまで来ています。
過去記事に、教師の「消耗」について書かせていただきました!
教師だけでなく、どの職業も難しさはあるでしょう。
しかし、教師特有の難しさと言うのは、「人間関係だらけの仕事」というところだと思います。
なかなかクセの強い人間の集合体である仕事場から始まり、多様な子どもたち、そしてその後ろに控えている保護者様。もっと、話を広げると地域の方など、人間関係に埋め尽くされています。
そして、その人間関係から生まれたトラブルにわざわざ割って入っていって、何とか調整していくというのも、教師に求められる仕事です。もちろん、そのような調整がめちゃくちゃ上手なスーパーコネクターのような人もいますが、大半は四苦八苦しています。
そして、職場では相変わらず深いため息が聞かれています。
本日は、そこら辺の記事。
教師の仕事は、人間関係の調整だけではありません。日々の人間関係と格闘しているとつい忘れがちになりますが、僕たち教師は学習面も担っているのです!
だからこそ、教師の悩みは人間関係だけでなく、日々の授業の中にも潜んでします。しかし、その悩み方がねじれているのではないかと感じることも多々ありますので、正しい悩みの方向性について記事とさせていただきます。
▶教師の「悩み」の根源とは。
教師になって十年を超えると、若手と呼ばれる先生からアドバイスを求められることがあります。もちろん、教師としてそれなりの修羅場をくぐってぎりぎり生き延びできたわけですから、多少アドバイスできることもあるでしょう。相談にのっていると、「悩みがずれている」ことに気づかされます。
「子どもたちに学習の見通しをもってもらいたいので目標を立てようと思うのですが、良い言葉が見つからなくて。」
「学習計画を立てようと思うのですが、どんな順番にしたらいいですか。」
などなど、学習の外枠について聞かれることが大変多いのです。
あなたは、ここで大切なことを見逃していることが分かったでしょうか。次のような悩みは、分かりやすいと思います。
「目標を決めたのですが、何となく言葉がしっくりこなくて、キーワードを別の言葉にしたい方がいいのですか。」
という目標の「文言」がどうかという話ですね。
そして、教師の深いため息の原因がここにあります。簡単に言うと、
「教師が計画した通りの言葉で目標がつくれなかった。学習計画も事前に準備していた計画とは違ってしまった。どうやって、計画に沿うように改善していくべきか。」
ということに悩んでいるのです。もっと簡単にすると、その悩みの中心は、
「自分が思い描いたようにならなかった。」
ことにあるのです。
事前の計画通りにならなかったという事実から、学習の計画の練り直しが求められます。すると、とたんに不安感に襲われてしまうのですよね。その不安の起爆装置となっている思いは、
「ちゃんとできるかどうか。」
という、完璧主義です。子どもは、自由です。教師の意図になんて注意を払ってくれないですし、それで良いのです。しかし、教師側は、「ちゃんとやらないといけない。」という思いが強すぎるあまり、自分の計画から子どもの思考が反れると、「ちゃんとした授業ができるのか。」不安になってしまうという訳です!
▶教師が教えるべきこととは。
さて、完璧主義が多い先生界で見直すべきことを主張します。その見直すべきことを伝えるには、まずは、
「教師とは、何を教える職業なのか。」
といことを共通理解しておかなければならないでしょう。無論、
「えっ!勉強でしょ?」
と言われそうですが。大正解です。勉強です!しかし、大切なのは、
「勉強を教えるというよりも、『勉強の仕方を教える』と言った方が正しいでしょう。」
考えてみてください。「学校」という組織に属していれば、「教師」と呼ばれる職業の人が、何もしなくても「知識のシャワー」を浴びせてくれます。しかし、子どもはシャワーを浴びるために学校へ行っているのではありません。その本質は、
「どのように学ぶのか。」
というプロセスを学んでいるのです。「学び」というのは、強いられるものではないですし、終わりもありません。生涯現役で学習していくために、
「どのように学んでいったらいいのか。」
という「学び方」を学ぶことが大切であり、その場所こそが「学校」なのです!!
さて、ここまでくると、教師の悩み違いが分かります。
「本来であれば、『どのように学ばせるか。』を悩むべきなのに、どのような言葉が良いかとか、どのような計画が正しいのかという外枠に悩んでします。」
という「ねじれ」が生じているのです。
そうです、教師が提供するものは、
「学ぶことができる環境。」
です。
人間ですから、悩むことをやめることはできないかもしれません。しかし、子どもたちを思って悩むのであれば、正しい方向性で悩んでいきましょう!
▶まとめ。
本記事では、「教師の正しい悩み方。」についてまとめました。
話題にした「学ぶ環境の提供」ですが、簡単に書いた割には、ものすごく難しく、悩みがいのある問題です。
「環境の提供」ですから、「場所」や「道具」が必要でしょう。しっかりと「時間」を確保することも大切です。あとは、
「一人ひとりのニーズに合わせた指導。」
が必要であるという結論になってしまうのです。
ここがなかなか大変。しかし、「自ら学ぶことに楽しさを見いだし、経験を積み重ねることで、次第に『教師離れ』」していく子どもたちが増えます。
自分で試行錯誤しながら、結論までいくことができる能力を子どもたちは十分にもち合わせています。
これは、何も学校だけでなく、家庭でもそうですね。
大人の役割として、子どもに準備してあげられるものは、やはり、「学習環境」なのです!!
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