「地位」を求めすぎて後悔する理由
「#死ぬ瞬間の5つの後悔」という名著は、数多くの人間の最期に寄り添い続けてきた女性看護人が、死ぬ間際の人たちの後悔には共通点があるということを発見したところから生まれました。
お察しの通り、「働きすぎなければよかった」という後悔が堂々のベスト5に含まれています。
この「働きすぎなければよかった」の後悔の裏側には、
という「人間関係への後悔」と言い換えても過言ではないでしょう。
人生はトレードオフですから、何かしら獲得するものがあれば、何かしらは諦めなければなりません。
「働きすぎなければよかった」という後悔をしながら死んでいく人は、きっと「富」や「名声」、「地位」といったものは獲得したのでしょう。
しかし、そのようなものを獲得するために使った時間の中で諦めたものが「人間関係」だったのかもしれません。
「富」や「名声」、「地位」とは縁遠い僕がまとめているので、冷静になって淡々と書いていけますが、絶賛仕事人間中という人にとってみれば、耳の痛い話。
というのも、「地位を求める」という行動は、人間の本能といってもよいくらい強い欲求だからです。
試しに子どもたちに、「この世で大切なものは何?」と聞いてみてください。確実に「富、名声、地位、権力」といったキーワードが出されることでしょう。
#聞いた子どもの性格にもよる
ピュー・リサーチ・センターによるアメリカの青少年を対象にした調査では、
という結果が出ています。
ちょっと広げて考えてみると、子どもたちに好まれるアニメやマンガも、「冴えない主人公が成長して偉大な存在になっていく」なんていうストーリーも多いですよね。
このように、これから自分の未来を切り開いていく若者たちの意識の中には「地位を獲得したい」という欲望がすくなからず存在しているのです。
▼「地位」は「孤独」と反比例する
ここまで「地位を求めるのはもっともだ」という話を書いてきました。特に「リーダーになりたい」という意識の強い人は、きっと「地位を獲得したい」という欲望も強いことでしょう。
しかし、「地位」を求めることをよしとしない研究もあるのです。
先ほど、人生はトレードオフだと書きましたが、さて「地位」を獲得することで失うものはなんでしょう?
例えば、プライベート。「地位をもつ」ということはある意味「有名になる」とも言える。「有名になる」ということは、それ相応の「影響力をもつ」ということでしょう。
ですから、影響力がある分、ちょっとしたミス、ちょっとした不道徳行為などなど、ちょっとしたことでも大きく捉えられてしまうことがある。
そんな環境にずっと身を置くことは、もしかしたら周囲の人と心理的距離を置く「感情的孤独」に陥ってしまうかもしれません。
ある研究では髙い地位にいることで嫉妬のようなネガティブ感情にさらされることもあるでしょう。
謂れのないラベリングから好感度を落とすことがあるかもしれません。
というように、「地位」を求めるということは、それと同じくらい失うものがあることは事実。
しかし、死に際に「働きすぎなければよかった」と後悔する人が多いことからも分かるように、人間はネガティブな側面を知ってか知らずか「地位」を求めてしまいがち。「有名になりたい!」と思ってしまいがちなのです。
▼まとめ
本記事では、「人生において大切にしたいことって何だろう?」という内容をまとめました。
余談ですが、この問い自体が最近のもの。
ず~っと昔は、ブータンのように「雨風をしのげる家があり、食べるものがあり、家族がいるから幸せだ」という価値観がほぼほぼを占めていたのですから。
ある調査では、発展途上国よりも先進国の方がうつ病に苦しむ人は断然多いということ。
豊かさを追い求め、暮らしを便利にアップデートしてきた人類が行き着いた先に健康被害が待っていたなんて何とも皮肉な気もします。
それくらい、人間は満足を継続することは難しいのです。
満ち足りたと思ったら、次の「ほしい」が出てくる。
他者と比べて「自分なんて」と思ってしまう。
そんな負のループから抜け出すためにも、いったん「孤独になる」という方法は欠かせないと思うのです。
そんな情報をこつこつまとめていきますので、ぜひとも継続して読んでくださいね。
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