見出し画像

「学び」をスタートしたら、ゴールも必要という話。

最近、国語の学習で「詩」を扱いました。

教科書に掲載されている「詩」を読み、感想を伝え合うだけではもったいないので、自分のお気に入りの「詩」を紹介するスタイルで授業を計画。

活動のゴールは、選択性にしてみました。

具体的には、「僕がお気に入りの詩は~」とプレゼンにしてもいいし、ポスターのようにまとめるのもよし。詩集にしてもいいし、大きな画用紙にでっかく書いたっていい。

そんなニュアンスでスタートした学習ですが、しばらく授業をする中で、「あぁ、こういう手もあったか。」という気づきがありましたので、シェアさせていただきます。

子どもたちの学びの成果の伝え方の1つとして参考になれば幸いです。

▼「学び」の種類に合わせた多様なゴールの必要性

「学び」にとって最も大切なのは、「主体性」であることは間違いありません。だからこそ、先生たちは、提供する学びが子どもたちにとって「自分事」となるよう様々な工夫をしているでしょう。

そんな子どもたちの「やる気」を喚起する工夫の1つとして、「ゴール設定」は、とっても大切なのです。

もう少し深掘りして考えると、「ゴール設定」というのは、「学んだことの成果報告」的な位置づけになります。

ずっと「自分のため」に学習してきたことに対して「他者意識」を取り入れ、「伝えたい!」という思いにまで昇華させていく。その「伝えたい!」になるきっかけが「ゴール設定」と言えるでしょう。

今回の「詩」の学習ではやみくもに「多様な選択肢」を出したのですが、今考えてみればちょっと違ったかなとも思います。

というもの「詩」のおもしろさを「個」で楽しむところから「伝えたい!」に変化させるには、「紹介し合う」という過程がどうしても必要です。

ということは、「発表型」・「まとめ型」共に楽しむことができる「伝え方」は「お気に入りの詩を持ち寄り、みんなで完成させる展覧会」がある意味正解に近かったのかなぁと思うのです。

もちろん、担当する子どもの実態もあるので一概には言えませんが。

選んだ詩を表現するための台紙をつくり、天井から吊るしたり、壁一面に貼り出したり、そんな一工夫ができれば、子どもたちは自然と友達が選んだ「詩」を読みたくなるのではないかと考えました。
#もう遅いんだけど
#次こそ必ず

こんなこと言い出したのは理由があり、#「探求」する学びをつくるという名著の中で紹介されているアメリカにあるハイ・テック・ハイ校の理念に喚起されたのです。

ハイ・テック・ハイについて調べれば調べるほど素敵さが伝わってくるのですが、「学校内のありとあらゆるところに子どもたちの作品が飾られている」というのが素晴らしいと思うのです。

「いやいや、そのくらいうちでもやってまっせ。」と思うじゃないですか。しかし、ちょっと違うのです。

「ハイ・テック・ハイの子どもたちは、数々のプロジェクトに取り組むなかで、『自分のすることを誇りに思い、自信や他人を尊重し、力強く正確で美しい学習活動をするクラフトマン(職人)であることを自身のアイデンティティとするように育てられていく。』

と記述されています。

子どもたちは、数か月かけた学習の集大成として作品を残すのです。そして、その作品は短期的ではなく、長期的に自分の学んだことを伝え続けていくのでしょう。

ハイ・テック・ハイから学ぶべきことは、「学習の成果を自分はどのように残していきたいか」というところまで見通して活動していくという大切さ。

次から次へとカリキュラムをこなしていく現場では、なかなか取り組みずらいところもあるとは思いますが、子どもたちに、

「自分の学んだ成果を作品として残す」

という意識は、子どもたち一人一人の取り組み方に対し、確実に影響を与えると思うのです。

ぜひとも、学習のスタートと同じくらい「ゴール」にもこだわってフォローしてあげてくださいね。

▼まとめ。

本記事では、「学びのゴールにもこだわろう!」という内容をまとめました。

「学び」は、ほぼほぼ「個人作業」ですが、「みんな」に広げていくことで「学び」も広がっていくでしょう。

ぜひ、とことん学んだのであれば、一区切りとしてその成果を表現するような活動を取り入れ、次の「学び」へのエネルギーとしてくださいね。



▼「GLSサポーター」として一緒に活動しましょう!

僕たちの「GLS」は、皆様からの「サポート」で運営されています。

例えば、「子育て」や「教育」に興味・関心のある方は、「サークル参加」なんてのはいかがでしょう。

もちろん、週1回投稿される「GLSの活動記録」を読みつつ、「GLSが成長していく様子」を読んでいただけるだけでも構いません!!

さらに、「マガジン購読」でも子どもたちの活動を「サポート」することができます。

毎日、情報をシェアする中で、「おっ、これは、ちょっと賛否を呼びそうだ!」とか、「これは、ちょっと僕のバイアス強めだぞ!」という偏った内容を発信しております!

月1ではなく、思い立ったときに、ちょこちょこ書いておりますので、マニアックな情報をあたたかく受け入れてくれる方は、こちらをどうぞ。

ぜひとも、「子どもたちの未来への投資」をよろしくお願いします!!

いただいたサポートは、地域の「居場所」へ寄付させていただきます!