【失敗⑧】失敗する「チーム作り」とは
失敗シリーズが思った以上に続いていることにびっくりしているJUNです。
本記事では、人間関係の失敗。
といっても、どちらかというと「チーム作り」みたいな話。
過去にこんな記事も書きましたが、
「チーム」というのは、「仲良しグループ」とか、「同じ会社で働いています」なんていう共通点があると、知らず知らずのうちに偏った価値観になってしまいがち。
より斬新なアイデア、クリエイティビティを求めているのであれば、違った分野から自分たちのチームに所属してもらうことがおすすめ。
そんな話を書いて行きますので、ぜひとも、参考にしてみてくださいね。
▼失敗する「チーム作り」とは
子どもたちに「グループ活動をするから自由にメンバーを集めてね!」と伝えると、まず間違いなく気の合う仲間とグループを組みます。
その結果、非常にもったいない「メンバー構成」になるでしょう。
基本的にぼくたちは、「類を友を呼ぶ」に従いますから、似た者同士でグループを組むのです。
するとどうでしょう。
・リーダー気質の子どもたちが集まったグループ
・クリエイティビティの高い子どもたちが集まったグループ
・プレゼン能力の高い子どもたちが集まったグループ
というように、得意なことがかぶったチームの出来上がり。
するとどうでしょう。
リーダーばかりのグループは、「リーダー権の取り合い」になるか「リーダーの譲り合い」になる。
要はキャラのつぶし合いになってしまうのです。
本当は、クリエイティビティチームに「筋道を立てて引っ張っていくリーダー」が必要不可欠なのにもかかわらず…
リーダー不在のクリエイティビティチームは、作業が進んでいるようで進んでいないなんて自分の力を発揮できない状態に陥ってしまうのです。
この問題を解決するには、みなさんもお分かりのように、「キャラのつぶし合いを防ぐグループ編成」しかありません。
だからこそ、大切なことは、
「自分のキャラを知り、そのキャラが足りていないチームを選ぶこと」
に他なりません。
言うは易し。
なかなか能力ベースでチームを選ぶなんて子どもさんは少ないかもしれませんが、一応書き留めておきます。
▼中心メンバーが一番分かっていない
最近の学校では、「見通しをもって学習を進めていく力」を大切に授業づくりが進んでいます。
「先生から単発の課題が与えられて乗り越えていく」という一問一答型ではなく、「テーマとまとまった時間が確保されている中で、内容や時間配分は自分たちで試行錯誤しながら学んでいく」なんて方法がいいよね~とされている訳です。
このような学び方の方が満足度が上がる訳ですが、それは大人も同じ。
「自分が興味・関心のあることにとことん没頭できる」なんて最高の働き方ですよね。
しかし、そんな最高な時間には落とし穴があります。
実は、どんなプロジェクトでも「中心になってがっつり関わっている人ほど、予定をあまく見積もりがち」という残念な”あるある”があるのです。
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンさんが、高校のカリキュラムをつくった時のこと。
週に一度のミーティングを一年間続けた時、カーネマンさんはチームメンバーに「このプロジェクトが完成するまでにあと何年かかるかな?」と尋ねたのです。
その問いに対するチームメンバーの答えは、最短で1年半。最長でも2年半でした。
しかし、実際にかかった年数は8年だったのです。
このように、同じような価値観、概念、専門分野をもったメンバーが集まってプロジェクトに集中すると、時間や予算といった慎重に判断しないといけない部分で大きく判断ミスをしてしまう可能性がある。
ちなみに、高校カリキュラムプロジェクトがかかる年数を正確に見積もった人は、カリキュラム作成のエキスパートであるシーモアさんという人物。
シーモアさんは、カーネマンさんに「他のプロジェクトと比べてどのくらいかかりそう?」と問われた結果、
「様々な同じようなプロジェクトを見てきたが、思いつく限りでは、7年未満で終了したものは1つもない。」
と、答えたのです。
ここで大切なのは、「他のプロジェクトと比べて」という視点。
見積もりに大切な視点は、同じプロジェクトにかかわっている人の人数や作業スピードではなく、
だったのです。
映画ファンを対象に行われたおもしろい実験に、「映画ファンに協力してもらって新作映画の興行収入を予想する」というものがあります。
その実験では、数百人の映画ファンに新作映画の「主演俳優の名前」、「宣伝ポスター」、「あらすじ」などの基本情報を提供しました。
さらに、過去に放映された40作品のリストと提供し、「新作映画とどれくらい似ているのか」を点数をつけて評価してもらったのです。
その結果、映画ファンの評価をもと試算された興行収入は数学的なモデルを使って試算されたものより、より正確に判断できたというのです。
これらの実験結果から学ぶべきことは、
ということ。
努力している仲間たちと共に「きっとこれくらいだよね...」と根拠のない予想は大幅にずれてくること間違いなしなのです。
▼まとめ
本記事では、「チームになったときの失敗”あるある”」を紹介させていただきました。
ぜひとも、新しいチャレンジの際は、「チームメンバー」や「客観的な計画」を意識して土台を固めてくださいね。
【引用文献】
#RANGE
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