子どもの「相談」にのる際、覚えておきたいこと。
悩みの解決はできないけれど、悩むことについてはスペシャリストのJUNです!
そんな悩みのスペシャリストであることにも関わらず、子どもから、そして保護者様から様々な悩み相談を受けることがあります。そんな時、「悩みの要旨はそれぞれでも、結局行きつく先は同じだなぁ。」と思い、本記事をまとめました。
生きていれば、不安や心配な気持ちに覆われることはあり得ます。過去記事でも話題にしましたが、そのような思考になるのは生きていく上での戦略であり、決して悪いことではありません。
とは言え、「悩み」を抱えたまま悶々とすることを楽しみに生きることはできないでしょう。「何とかして解決したい!」と思ってしまいますよね。
そんなお子様の様子が見られたときに役立つ情報ですので、ぜひお読みいただいて参考にしてくださいね!!
▶「悩み」は、悪いことではない。
さて、結論は題字で述べてしまいましたが、「悩み」を聞く上で、
「悩んでいるその状態は、悪いことではない。」
ということを、親御さんには分かっていてほしいと思います。そして、多くの場合。
「その場では『解決!』『すっきり!』と思っても、いつか同じような悩みに襲われがち。」
ということも念頭に置いておきましょう。
ここで余談となりますが、とってもおもしろい本を紹介します。「その悩み、哲学者がすでに答えを出しています」著:小林 昌平(文響社)という本なのですが、これが本当におもしろくて、
「人間の悩みは、だいたいどんな時代も似通っていて、ほとんどの悩みに関しては、哲学者が既に答えを出しているよ!」
と、教えてくれる本です。この本を読んで僕も「なるほど!」と思いました! 人は、悩みにさいなまれると、
「こんな不安な気持ちに包まれている僕って不幸。」
とか思ってしまいませんか? 僕は、思っていました。しかし、多くの人が似通った不安に包まれており、多くの人がそれを何とかして今を生きているのです。大切なのは、
「あの、毎日きらきら輝いてリア充しているあの人も、にこにこ笑顔でみんなから慕われているあの人も、みんなが知らない悩みを抱えている。」
ということなのです。そして、
「その悩みが他者に悟られるような状態で生きている人もいれば、他者からは『まさか!』と思われるように全然感じさせない状態で生きている人もいる!」
のです。
親御さんには、ぜひともこのような視点をもっていてほしいと思います。しかし、真剣に悩んでいる子どもを前に、
「あなたの悩みなんて、今まで何千、何万、何億、何京の人たちが悩んでのりこえてきてんのよ!」
と言ったところで、「見捨てられた。」と思ってしまうでしょう。そのような言葉は、心の中にしまって、言葉通り「親身」になって話を聴いてあげましょう。
▶話を聴いた後に促すべきこと。
さて、モテる男子の第一条件と言えば、
「親身になって話を聴く。」
ことでしょう。この世で最強なのは、「聴き力」であるのは、疑いようのない事実です。話を聴いてあげる相手が、気になる女子でも、我が子でも「聴き力」を発揮することで、一時的ではありますが、気持ちを軽くしてあげることができるはずです。
十分に話を聴き、相手が少し前向きになってきたのなら、ぜひともアドバイスしてあげたいことは、
「行動してみよう!」
ということです。
陥りがちなのは、あなたの「聴き力」により、気持ちが軽くなって、
「何も行動しないまま問題を先延ばし、その結果、再び同じ悩みに心を捉えられてしまう負のスパイラル状態。」
です。
こうなってしまっては、あなたの「聴き力」を一生頼みの綱にして生きていかなければなりません。大切なのは、
「同じ状態に戻ってこないよう、自分を変えて行動する!」
ということなのです。何も「悩みを解決しなさい!」と言っているわけではありません。
再びあなたの「聴き力」を必要としたときに、あなたが、
「前回よりもよくなってるじゃん!」
と、前回よりも「状況が変化している。」ということを指摘できると素晴らしいではないですか! 本当のことを言うと、「悩みをきれいさっぱり0」にすることは、なかなか難しくて、「1つ終えるとまた1つ。」というようなものが「悩み」です。しかし、行動ができたのなら、その内容は前向きに変化している可能性が高いですよね! そこをあなたが指摘してあげることで、
「今も悩んでいるけど、前回より前に進んでいるよ!」
と、成長を感じてもらうことができるのです!
▶どうしても行動できないのなら。
さて、悩みに対して行動できる癖がついたのなら、この先は安心です。いつしか、あなたの「聴き力」を頼ることなく自分で人生を切り開いていくことでしょう。
しかし、なかなか行動できず、同じ庭の中をぐるぐるとマラソン状態になってしまうこともあるでしょう。
そんな時に、親御さんができることとして、
「悩みについて書き出して、一緒に作戦を練る。」
ということも効果的です!!
まずは、悩みの内容を思いつくがままに紙に書きなぐります。「思いを視覚化」するということは、思っている以上に有効な手段です。「書き出しただけで気持ちが軽くなる。」とか「書き出すうちに行動できることを思いつく。」ということもあるでしょう。
子どもさんがひたすら書きなぐる様子を眺めながら、親御さんも一緒に、「一番ひっかかっているのは何なのか。」や「すぐに行動できそうなことはあるか。」などなど、悩みを撃退する行動指針を考えていきましょう。
このプロセスを踏むだけでも心は軽くなるはずです。そして、具体的な行動を決定し、確実に実践することで、きっと、次回の作戦会議では、もう少し成長したところからスタートできるはずです!!
▶まとめ。
本記事では、「万が一悩んだら、書き出しながら作戦を立てよう!」という内容をまとめました。
繰り返しになりますが、悩みは完全に尽きることはありません。むしろ、
「『悩まないようにしよう!』と心掛けることが、悩みを大きくしていく。」
と「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」著:ラス・ハリス 岩下 慶一(筑摩書房)にも書かれています。
大切なのは、
「僕って、こういうことに不安を感じているんだ。」
というように、
「自分で自分の気持ちに気づき、受け入れること。」
なのです。
そんな話をしていくと、話題は尽きなくなっていまいますので、本記事では、「自分と向き合うスタート地点」のような話題を述べさせていただきました。
しかし、何事もスタートの位置や方向性で、その後のゴールは大きく変わってきます。子どもさんが自分を受け入れて毎日を心健やかに過ごすことができるよう、より良い方向に導いてあげてくださいね!!
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