本当に「見た目が9割」なのか。
昨日、相方と話していてこんな会話がありました。
「授業ではみんな分かったような様子だったのに、テストの結果には結び付いてないな。」
そうなのです。
教師の授業での手応えとテストの結果が結び付かないことはあるのです。
そんな会話が心に残っていたからか、おもしろい情報を見つけましたので紹介します。
それは、「見た目」の話にもつながります。
僕のnoteでは、過去に数回にわたって「見た目」の話を書いてきました。
しつこいのは分かっているのですが、またまた「教師こそ見た目が大切」という内容です。
▶結局見た目が大切な理由。
おもしろい情報とは、ある大学教授の実験です。
「学習内容を同じにした授業を2回行い、教師から受ける印象がどのように変わってくるのか。」
という実験をしました。
最初に授業を受けたグループは、「普通」に情報を教えるのみ。
後半のグループは、「身ぶり手振りをつけながら」前半と同じ内容の講義を行ったのです。
実験の結果は、なんとなく予想できるでしょうか。
授業終了後に行われたアンケートでは、
「身振り手振りをつけた後半の授業の方が、学生の満足度は高かった。」
のです!!
みなさんもどこかで近い情報を聞いたことがあるでしょう。
社会人としてプレゼンをする機会にめぐまれた方であれば、
「動きがあった方が伝わりやすい。」
というのは周知の事実かもしれません。
しかし、この実験の面白いところはこれからです。
その後、両グループともに「定着度をはかるテスト」に取り組んでもらったのです。
すると、衝撃の結果が出たのでした!
なんと、
「どちらのグループも定着度は同じ!」
だったのです!
「あれっ? 思ってたのと違う!」と思いませんでした? 僕もそう思いました。
この実験結果から言えることは、
「身ぶり手振りをつけたほうが学生の授業に対する満足度は上がるけど、学力としての定着度には影響しない。」
ということなのです!
ということはですよ! 学生の立場から考えると、
「先生がおもしろいと授業に対する満足度は高いけど、つまらないと思って受けている授業と学力面では大差ない。」
ということになってしまうのです。
では、この実験結果から僕たちが学ぶべきことは何なのか。それは、
「見た目の楽しさも需要だが、大切なのは中身!」
ということなのです!
教師として授業のモチベーションとなるのは、
「どれだけ子どもが楽しく学んでいるか。」
ということですよね!
だからこそ、日々修正を加えながら、ありとあらゆる手段を用いて創意工夫をしているのです。
しかしながら、「技」におぼれてはいけません。
また、「インパクトに頼りすぎてはいけない。」ということも言えますね。
見た目や表面上おもしろくすることにこだわると、子どもたちは喜びます。しかし、学習内容が整っていないと、結局学習の定着につながらない危険性があるのです。
もちろん、「楽しさ!」を追究している先生たちは、学習内容をしっかりと計画をしていることは間違いないのですが、自分自身も含めた戒めとして、
「授業も人間も大切なのは中身である!!」
と、心に強く刻んでおくことが大切なのです!
▶まとめ。
本記事では、「見た目も重要だけとやっぱり中身!」という話題をまとめました。
ただし、授業は単発ではなく連続性のたまものです。時には、「見た目重視の楽しさ優先。」の時間があっても良いのではないかと僕は思います。
しかし、「じっくり考える時間としたい!」という教師側のねらいがあるのであれば、提示する資料があまりにもインパクト大のものを用意すると、「じっくり考える気持ちになれない!」という問題点が生まれるかもしれません。
あくまでも、
「授業の時間のねらいは何なのか?」
「子どものどのような姿、学びを想定しているのか。」
をしっかりと分析・計画して準備をすることが大切なのです!
必然性を考慮して、意欲も高めつつ、深い学びを目指しましょう!!
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