子どもの意欲を引き出す受け答えとは。
子どもたちの登校が再開し、職員室にも子どもの話題が戻ってきました!
やはり、先生たちが、「子ども」を中心として、あーでもない、こーでもないと語っている雰囲気はよいものです。
僕も、いつの間にか中堅からベテランという立ち位置になりました。先日の校長面談では、「もう個人はいいんだよ。そろそろ、学校運営をだね~。」という話が出てきてしまいました。教師は、基本年功序列ですからね。いつまでものうのうと学級担任の座を確保できるとは限らないのだなと恐怖を感じている今日この頃です。
ベテランという立ち位置になったということで、後輩からアドバイスを求められる機会も必然的に増えました。人見知りにくせに、頼ってもらえると嬉しいので、必要以上に口を出してしまいます。そんなときは、いつも一人反省会を開き、寂しく自戒します。
アドバイスを求めてこられたので、ある程度は、具体的に話をして良い立場ではあるのですが、一番の反省点は、
「あなたは、どうしたいの?」
と、問い返せなかったことなのです。
本記事では、「子どもをやる気にする受け答え」についてまとめていきたいと思います。何も子どもに限らず、対大人の相談でも役立ちますので、ぜひ読んでみてください!
▶意欲減退のポイントは、多めの指示。
人がやる気を出すには、やはり、
「自分で決定した。」
という気持ちが大切です。やはり、「ルールに縛られて自由に動けない状態」で、「さぁ、工夫してやってみなさい!」と言われても、動ける幅がなさすぎて窮屈です。
僕の後輩へのアドバイスを考えてみても、
「自分の価値観や経験則から正しいと思ったことを伝えただけで、相手がどうしたいのか聞いていない。」
という残念さが見えてきます。つい、頼られると饒舌になってしまうのが、僕の悪い癖ですね。
と、悠長なことを言っていますが、この癖は早急に直さなければなりません。なぜか。子どもとの関係でも顔を出すからです。
ただでさえ、教師と子どもの関係は、
「教えてあげよう。」
という、勘違いスタンスを取ってしまうのが教師というものです。意識的に言葉を選ばないと、膨大な正論で子どもの周囲を固め、身動き取れない状態にしてしまうおそれがあるのです。そんな、状況を回避するために、覚えておきたい台詞があります。
「あなたは、どうしたいの?」
「あなただったら、どうする?」
「友達は、〇〇って言っていたけど、あなたはどう思う?」
そうです。「あなた」攻めが大切なのです!!
▶「自分」よりも「あなた」
教師や親というように関係上立場が上になりがちな人は、会話の中で「あなた」を使うことが大切です。
特に主体性を求める教育現場に立つ教師であれば、常にどんな状態であれ、「あなた」を連呼して、問題の追究や先の見通しの主役を「子ども」にするべきなのです。
教師側が、設定した目標では子どもの本当の主体性は育ちません。いつも教師が目標を設定し、ゴールまでの道順を案内していたのでは、目隠ししても辿りつけてしまいます。大切なのは、
「自分の決めた道を行く。」
ということなのです。
▶まとめ。
本記事では、「子どもが自分で決めることで主体性が出る」という内容を書きました。書くのは簡単でも実践するのは難しいもので、「ついつい」年寄りの説教になってしまうのです。長く生きてくると「自分なりのノウハウ」が蓄積されますからね。つい、踏み込んでアドバイスしがちです。しかし、自分のアドバイス通りの道順しか歩かなかったら、「自分以上の人材に成長しない。」ことになってしまいますよね。子どもたちを信じ、子どもたちの背中をそっと押してあげられるような黒子に徹したいものです!
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