知らないおばちゃんから飴をもらったのだけれど
昨日はほぼ1日外出していたので、夜7時半過ぎに銭湯に行った。
普段銭湯には夕方の4時半前後、遅くても7時前に行くことが多かったので、こんな遅い時間に行ったのは初めてだった。
「おねえちゃん飴食べる?」
お風呂から上り脱衣所で着替えていると、左横に来たおばちゃんから突然そう声をかけられた。
知らないおばちゃんからの飴である。へんな物でも入っていたらどうしよう。自分が全盲者だからというのもあるが、よけい不安である。正直もらいたくない。
しかしだからといって「いらないです」というわけにもいかないだろう。
「何の飴ですか?」
少し考えた後、恐る恐る聞いてみた。
「ハチミツとショウガののど飴と、お茶の飴」
おばちゃんはそう言いながら、私の左手の上に飴を四つ乗せてくれた。
のど飴…!そういえばいつものどのケアも兼ねてよくなめているフルーツのど飴(あるいはハチミツキンカンのど飴)を切らしていたことを思い出した。出かけた帰りに買ってくればよかったと後悔した。
だから飴を四つももらえて丁度よかったのだが…。
それにしても、大阪のおばちゃんは知らない人にでも飴ちゃんをくれるというのはどうやら本当だったようだ。
そう驚きつつも、知らないおばちゃんからもらった飴である。本当に食べてもだいじょうぶなのだろうかとやはり不安である。
知らない人でも食べ物をくれるというのは、その地域制からくる優しさなのかもしれない。
そんなせっかくの優しさに対して、警戒心を覚えてしまう自分は果たしてどうなのだろうかとも思うのだけれど…。
そんなわけで、その飴はまだ戸棚のお菓子袋の中にしまったままである。
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