羽田光夏(はねだひか)@詩人・全盲noter

施設訓練生の傍、詩人・全盲noterとしてひっそりと活動中。2020年1月に、第1詩集…

羽田光夏(はねだひか)@詩人・全盲noter

施設訓練生の傍、詩人・全盲noterとしてひっそりと活動中。2020年1月に、第1詩集「世界と繋がり合えるなら」を出版。noteでは主にエッセイとたまに新作の詩を載せていきます。適応障害持ち、。

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私のnoteの書き方

 今回は全盲noterである私が、いつもどうやってnoteで記事を書いて投稿しているのかについて、最近フォロワーになってくれた方も多いので、改めて書いてみたいと思う。  まず最初に点字で下書きをすることから始まる。  その時に使っているのが、「ブレイルメモ」という、ディスプレイ上に点字が出てくる電子手帳のような機器である。詳しく知りたいよって方は、お手数ですがググってみてほしい。  この機器を使うと、それまでは文字の削除や付け足しができなかった点字でも、それらの編集作業がで

    • 初めてのお部屋探し~内見に行く~

       不動産屋さんに行ってから約1週間後の木曜日、候補物件の内見に行ってきた。  この日の大阪の最高気温は34℃。午後3時前という1番暑い時間帯に、担当のケースワーカーさんと施設から駅前の不動産屋さんまで歩いた。  不動産屋さんに付いて一息つく間もなく、早速内見に出ることになった。  お店の車で行ってもらえるのかと正直ちょっと期待していたら、どの物件もお店から近いからと歩いて行くことに。  この暑い中またさらに歩くなんて…。帰ってから熱中症にならないかが少し心配である。  ま

      • 外が賑やかいなあと窓を開けてみたら、お祭りのお神輿が通ってる。😲🤩あれはたぶんだんじり祭りだろうか。✋💡夏だなあ。☀️😉

        • 少し前にアップした記事「私もがんばらなきゃと思ったとき」に出てきた、視覚障害者柔道をしている母校の後輩M、この度今年のパリパラリンピックへの出場が正式に決まったそうだ。😲🤩嬉しい!☺️遠くの地からこっそり応援してるよ。😉

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          初めてのお部屋探し~不動産屋さんに行く~

           先週の金曜日の午後、担当のケースワーカーさんと一緒に、大阪で一人暮らしをするための部屋を借りようと不動産屋さんに行ってきた。  いよいよ9月末に迫った施設退所に向けて、この日から本格的に動き始めた。  これまでにも不動産屋さんには、姉や妹の大学進学での一人暮らしのお部屋探しの時について行ったことはあったが、自分のことで不動産屋さんに行くのは今回が初めてだった。  そのため部屋の広さなど、何をどう考えたらいいのか全く分からなかった。  施設の仲間にも相談してみた結果、とりあ

          初めてのお部屋探し~不動産屋さんに行く~

          えっ、「不動産屋」って言っちゃいけないの?!

           ここnoteでも近々詳しくアップする予定でいるのだが、先週の金曜日に、担当のケースワーカーさんと、施設退所後の一人暮らしに向けて不動産屋に行ってきたことを、先にフェイスブックで投稿したところ、それを見た知人から、「基本的には職業について『屋』と表現するのは、その職業を下に見る意味があるので、テレビやラジオだったり、多くの人が読む文章では避ける傾向があります」というようなご指摘を、上に載せたコラムのリンクアドレスと共にメッセンジャーでいただいた。  そのコラムを読んで、差別用

          えっ、「不動産屋」って言っちゃいけないの?!

          詩「I love」

           あこがれはたくさんあった方がいい どんなに無様でも どんなにひねくれていても 今信じたものがその時の正解  I love その言葉こそが不安に振るえるこの足を動かす原動力 I love その言葉こそが自分だけの世界のドアを開く鍵  リアルなことやものだけが真実じゃない 形のないものにだって 世界を変える力はあるはず  I love その情熱に正しさも間違いもない I love その感情に良いも悪いもない I love その言葉があれば その思いがあれば 誰だって生きて

          明け方に「ボラギノール」のCmを思い出して

           突然だが、幼稚園の頃、♪痔にはボラギノール♪というサウンドロゴを、♪地味はボラギロール♪だと割と本気で思っていた。  へえ、「ボラギロール」っていうロールケーキがあるのかー。  その頃からバニラロールが好きだった私は、「ボラギロール」がどんなロールケーキなのか非常に謎だった。  なんてったって「ボラギロール」は「地味」なロールケーキだというのだ。  当時の私は、「痔」という病気の存在をまだ知らなかった。だが「地味」という言葉が、あまり良い意味では使われない言葉のようだという

          明け方に「ボラギノール」のCmを思い出して

          志村さんがいないフジファブリックをようやく受け入れられたところだったのに~フジファブリックの活動休止に思うこと~

           フジファブリックの活動休止を初めて知ったのは、数日前に届いた友人からのLineだった。  いやあ、ビックリした。そして衝撃だった。よりにもよってなぜこのタイミングで?!と思った。  ※以下これより個人的に思うことを思いのままにつらつらと書き連ねていく。  今のフジファブリック、そして長年のフジファブリックファンの方には大変申し訳ないのだが、2009年に志村さんが亡くなられた後、2011年から山内さんのボーカルで再始動してからのフジファブリックを、私はどうしても受け入れられ

          志村さんがいないフジファブリックをようやく受け入れられたところだったのに~フジファブリックの活動休止に思うこと~

          昨夜フォローさせてもらっているNoterさんのユーチューブライブを初めて視聴させてもらったのだが、「こうしてコメントを読み上げさせてもらっているのは、羽田さんのように全盲の方にも一緒に参加してもらえたらと思ったからなんですよ」と言っていただけたことがとても嬉しかった。😲☺️

          昨夜フォローさせてもらっているNoterさんのユーチューブライブを初めて視聴させてもらったのだが、「こうしてコメントを読み上げさせてもらっているのは、羽田さんのように全盲の方にも一緒に参加してもらえたらと思ったからなんですよ」と言っていただけたことがとても嬉しかった。😲☺️

          短冊代わりに🌟

           第二詩集も出したいけれど、今はそれよりもエッセイを出版したい。  「詩人・全盲Noter」でももちろん良いけれど、いつか「詩人・エッセイスト」と名乗れるようになりたい。  短冊に書くとしたら、これが今年の願い事かな。🎶

          今年もいよいよ夏がきたんだなあ

           数日前のこと。心療内科への定期通院のため最寄り駅まで出ようと施設の玄関の前で送迎車を待っていた時、すぐ近くでクマゼミが泣く声を聞いた。  今年に入ってからセミの声を聞いたのはこの時が初めてだった。  「あっ、セミが泣いてる」  そのあまりの嬉しさに、思わずそう呟いた瞬間、鳴き声がピタリと止まった。  それは本当に一瞬だった。あれはサウンドチェックだったのだろうか。  きっとセミからしたら、リハーサルのつもりで出てきたはずが、真下にいた人間からまさかの注目を浴びてしまい恥ずか

          今年もいよいよ夏がきたんだなあ

          もしもこの記事がバズった時には

           きっと比較的自由で平和なnoteだったら、このような話を書いても、Xのように殺伐としたことにはならないだろう。そう信じたい。  最初に書いておきたいのが、私はこの記事を特定の誰かや団体を告発するために書いているわけではない(いや、ないと書いたら嘘になるかもしれないが)。ただこれから書く話を聞いて、個人的に思ったことや感じたことを書きたいだけなのだ。  その話とは、5月から施設に新しく入ってきた入所者さんのことだ。  その入所者さんは、この春に高校を卒業したばかりの18歳

          もしもこの記事がバズった時には

          久しぶりの夢日記~早朝の町を母と二人海まで歩く~

           夢の中の私は、朝5時過ぎに目覚めた実家のベッドの中で、イヤフォンで一人ラジオを聞いていた。いつもの緊張をごまかすかのように。  なぜ朝から毎日のように緊張しているのか。  それは私自身嘔吐恐怖症なのだが、早朝に出勤する父が、毎朝洗面所で歯を磨く時にだいたいいつもえづいているので、それを聞くのが怖いからだ。しかも自室は洗面所に近く、歯磨きの度にえづく父の声がよけいに聞こえるのだ。  その日も5時半過ぎに父が部屋から出てきた。  緊張による胸の鼓動がピークに達した瞬間、場面が

          久しぶりの夢日記~早朝の町を母と二人海まで歩く~

          そうだ!クックロビンだ!

           施設のPc補習の授業でワードの課題を片付けていた時だった。  ページ設定で文字の段組を2段にする課題の例文に出てきたのが、「コマドリのお葬式」だった。  その詩をなんとなく読み進めていてはっとした。  というのも、ちょくちょく聞かせてもらっている「礫の楽音」という朗読配信の中で、詩人の平川綾真智さんが「コマドリのお葬式」を朗読していたのを聞いたことがあったからだ。リズミカルだけど、どこかダウナーさが残る余韻が今でも印象に残っている。  平川さんの朗読で聞いた「コマドリのお葬

          「牛乳がほんのりぬくもっています」

           施設の朝食がパン食の時には、いつも必ず牛乳が出る。  しかし数年前から持病の過敏性腸症候群の影響で、冷たい牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる体質になってしまったので、私だけ牛乳を温めて出してもらっている。  「今日の朝食はプルコギマヨパンと、アルミカップに入ったヨーグルトと、牛乳がほんのりぬくもっています」  この言葉が出てきたのは、いつものように厨房のスタッフさんから説明を受けて朝食を受け取った時のことだった。  施設の修繕工事の影響で、現在厨房が使えないため、牛乳は湯せ

          「牛乳がほんのりぬくもっています」