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散乱した詩

152
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2021年11月の記事一覧

寂しいと思うくせに

寂しいと思うくせに

寂しいと思うくせに
繋いだ手が厄介で

返ってこない言葉を
批難できないままでいる

本当の独りになれたら
もっと強くなれただろうか

それでも誰かのほうを向いてしまう
なんて馬鹿な私だろう

天才に生まれられなかったのなら

天才に生まれられなかったのなら

天才に生まれられなかったのなら
せめて天才を羨むことのないような
透き通った人間でいたかったよ

また来世

また来世

どうしても許せないから
また来世

因縁も理由も運命すらもない
途切れた場所で

違う人間として
愛し合えたらいいね

それはもう
私達じゃないけれど

そのようには成れないと

そのようには成れないと

憧れの色を手繰って
拙い絵を描く

空想の中の貴方はただ
そこに凛と立っていて

そのようには成れないと
私は何度も白紙を破った

もはや恋とも憧憬とも言えない
こんな歪んだ信仰と崇拝の塊を

全て全て激情の業火に焼べて
燃やしてしまえたら良かったのに

何よりも誰よりも美しいはずの貴方の顔は

何よりも誰よりも美しいはずの貴方の顔は

何よりも誰よりも美しいはずの貴方の顔は
今どんな表情で私を見下ろしているのでしょうか

憐れみでしょうか
蔑みでしょうか

それが最も慈愛に満ちた微笑みで合ったならと
浅ましく妄りな考えを許してください

現実も真相も貴方の真実も
ここからでは逆光でよく見えないのです

思い知らせたい

思い知らせたい

感情を拾い上げて
何度でも突きつけて

理不尽を罵るように
思い知らせたい

貴方はとても
酷いくらい美しい人

別れが来ようとも

別れが来ようとも

出会いから始まり
傍らを歩んでいても
さよならの気配は
そっと連れ添う

悲しむのは止めよう

別れが来ようとも
未来はまだ
次の出会いの布石を
必ず落としていく

固く握りあった手も
拭った涙も
交わした言葉も
抱きしめ返した背中も

全てが今日を動かしている

そこで笑っていてほしい

そこで笑っていてほしい

そこで笑っていてほしい

そう思うから
私はまだ頑張れる

この無機質な世界で
まだ戦える

貴方は憧れを弁えた人だ

貴方は憧れを弁えた人だ

貴方は
憧れを弁えた人だ

理解することが
難しいと自覚しているし

また理解されることを
到底望んでいない

ただありのままの言葉を愛し
それはそれは大事に胸に抱いて

そして全く別の
自分の人生を歩いていくのだ

いつか消えていく光を愛した

いつか消えていく光を愛した

いつか消えていく光を愛した

生まれるのは
いつだって遅すぎて

知ってしまうのは
始まりよりも終わりだ

私の手は透明で
貴方の背中を触れない

せめてこの眼に
貴方の心を映したかった

過ぎ去った時には敵わない

過ぎ去った時には敵わない

願っても祈っても
過ぎ去った時には敵わない

私と貴方を隔てる流れは
涙の一粒さえ奪ってしまった

埋められない深い河を
渡る術が見つからないのなら

貴方のことをなにも知らないまま
これ以上知ることもないまま

ただ眠りという艦の中
橋を架ける夢を見続けよう

太陽に太陽であることを

太陽に太陽であることを

いつから私達は

太陽に太陽であることを
強制したのだろう

あの眩しい光も
笑顔のような輝かしさも

私達の為のものではないのに

それでもさよならを選んだこと

それでもさよならを選んだこと

貴方を誰より愛している
貴方の愛を誰より知っている

きっとまだ
想い合っている

それでもさよならを選んだこと

間違いにしないように
笑っていくよ