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カンボジアの路上と本田圭佑と

サッカー日本代表の本田圭佑もとい、Keisuke Hondaさんがツイッターでこんなことをつぶやいていた。

I saw the Cambodian kids playIMG soccer in the street yesterday. They made me nostalgic. I don't know why...
今カンボジアで、昨日子供達がアスファルトでサッカーをしてんのを見てん。よう分からんけど、めっちゃ切ないねん。

本田圭佑って最近ユダヤ陰謀説にはまってたり、なにかとビックマウスだったりで、個人的にはあんまり……な感じだったのだが、これには共感するというか、自身のカンボジアの思い出がよぎるツイートだった。

今から10年ほど前、バックパックをかついで東南アジアを旅したことがある。マレーシア、タイ、カンボジア、ラオス、ベトナム、中国、韓国を巡る旅だった。

彼のツイートで、私がカンボジアのアンコールワットを旅した際に出会った子供たちのことを思い出したのだった。

彼らは売り子だった。観光バスや欧米人や日本人などのいわゆる”先進国”の人間が来ると近寄っていき、くだらないお土産などを売りつけてる。おそらく彼らは小学生位だったと思う。

学校は??

親は働いてないのかな??

色々な疑問が頭をよぎった。

しばらく彼らを遠目で見学していると、彼らは観光客が来ないときは遊んでいるということがわかった。

ゴム飛びである。

観光客が来るとすかさず売り子に変身し、観光客が帰るとゴム飛びで遊ぶ。

こんな感じの事を繰り返していた。

カンボジアで、子供達がゴム飛びしてんのを見てん。よう分からんけど、めっちゃ切ないねん。。。。。。。byイクメン太郎

なんかめっちゃ切ない。というより、当時なんかめっちゃ切ないと感じていたということを思い出した。

当時は独身。今は二児の父である。こういう環境が子供にとってどうなのか?と言われると、なんて言っていいのかわからない。それがカンボジアのリアルだし、彼らの笑顔はニンテンドーDS片手にお菓子をボリボリ食っている日本人の子供より輝いているようにも見えた。

だけどやっぱりがんばれカンボジア!!って思う。がんばれカンボジア!!

私の当時のカンボジア人の印象は、『貧しい』『お人よし』だった。

旅行者としてはとっても居心地のよい場所だったし、カンボジア人は気持ちの良い人たちだった。
でもお人よしって裏を返すと、ハングリーさに欠けるというか、貪欲なところが欠如しているんだと思う。

貪欲さと国家の繁栄ってかなり密接な気がして、当時もかなり考えさせられたのである。だからいつまでたっても発展途上国なんだよと漠然と思っていた。

話を本田圭佑に戻そう。彼は今カンボジアのサッカー代表チームの監督に就任したらしい。ナショナルチームつまり国家の代表チームの監督である。

彼は現役選手である。所属はメキシコからオーストラリアに移っている。もちろん普段はカンボジアにはいない。選手兼監督というわけでもなく、完全に片手間監督である。

これについては賛否両論あると思うが、表向きはカンボジアのサッカー協会の要請ということなので、本田圭佑はそれに答えただけなのだろう。資金面でも魅力がある話なんだろうし、カンボジア代表自体ワールドカップ出場は夢のまた夢というぐらいにレベルが低い。本田圭佑はなんだかんだ言ってもアジア人を代表するスタープレイヤーである。その人が片手間とはいえ代表監督を務めてくれるのだからその意義は大きいと思う。

例えば太平洋戦争終戦後焼け野原の日本でベーブルースが片手間でも監督をやってくれるといったら巨人でも阪神でも受け入れただろう(時代考証テキトーです悪しからず)

ただ、カンボジアに今求められてるのは、「Keisuke Hondaだか知らないけど、片手間で私たちの国の代表の監督になるなどふざけるのもたいがいにしろ!!」

というような気概なんだろうとも思う。

本田圭佑が悪いわけではないし、彼は純粋にカンボジアサッカーのレベルアップのために尽くしたいと思っているんだろうが、奇しくもその行為がカンボジア人のプライドの低さを露呈する結果になってしまったんではないかと思っている。

早く片手間監督を追い出すくらいレベルとプライドを上げてほしい。

カンボジアをほんの少しだけ旅した私の小さな希望です。

私は大いに期待しているのである。
カンボジアの

そう伸びしろですね!!

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