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elenaさんのnoteを読んで④


エピソード雑感

①【薬の服用~わかるしんどさ】

 僕は最近、医学雑誌にたまたま発達障害の特集が載っていて、簡単なスクリーニングチェックがあったから自己診断してみたら、自分がかなりADHDっぽいことがわかった。別にショックを受けるわけでもなく、「まあ、そうかな」と却って納得した。ドクターとその記事の話題になり、彼は「〇〇さんはADHDだよ!」と別の同僚のことを専門でもないのに決めつけていたが、僕は心の中で「そういうあんたも相当変人だけどな」と呟いた。世の中こんなもんだ。いったいど真ん中の正真正銘の思考安定型の常識人がいるのだろうか。

②【診断結果と落胆】【爆発~やさしくなりたいが無理な時もある】

 冒頭や折に触れて書かれている通り、このnoteはelenaさんのカウンセリングの一環でもあり、一人の女性の幼女から高校時代くらいまでの成長記とも捉えることもできる。彼女の過去の記憶の鮮明さには驚かされる。僕の過去の記憶はと言えば、逆に現在を過ごす中でたまに何かの拍子に「ああ、そういえばあんなことあったな」と断片的な記憶が蘇るくらいだが、彼女のnoteは時代こそ違えども、まるで今、中学生や高校生の彼女が並行して生きているように瑞々しい。僕には見たことのないelenaさんの同級生の顔やその時の空気感、光の加減具合までが伝わってくる。学校での友人関係、恋、バンド活動、テストや勉強と成績、ピアノ、微笑ましく甘酸っぱいエピソードが続く一方で、それに並行して起きる家庭での重苦しい出来事の数々。それは今を苦しむelenaさんの現在の境遇と混在して、同時に住んでいる。

 僕が以前外国語を習っていた時、先生と人の記憶について語らったことがある。その先生曰く、それまで長く親しんだ言語が帰国や渡航などで急に使わなくなると、記憶が瞬間冷凍されるそうだ。そして再びその言語を使う環境に置かれると即座に蘇ることがあるらしい。悪い思い出でこれが起きることをフラッシュバックというのだろうか…。

 elenaさんの記憶は音楽と結びついているという。
どうかelenaさんのピアノとともに、いつか素晴らしい思い出と結びついて欲しい。

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