Keiichi Ohara

音楽や本、語学などを中心に雑感を。ヘンデルを宇宙で一番リスペクト。第二の故郷はローマ。

Keiichi Ohara

音楽や本、語学などを中心に雑感を。ヘンデルを宇宙で一番リスペクト。第二の故郷はローマ。

最近の記事

elenaさんのnoteを読んで④

エピソード雑感 ①【薬の服用~わかるしんどさ】  僕は最近、医学雑誌にたまたま発達障害の特集が載っていて、簡単なスクリーニングチェックがあったから自己診断してみたら、自分がかなりADHDっぽいことがわかった。別にショックを受けるわけでもなく、「まあ、そうかな」と却って納得した。ドクターとその記事の話題になり、彼は「〇〇さんはADHDだよ!」と別の同僚のことを専門でもないのに決めつけていたが、僕は心の中で「そういうあんたも相当変人だけどな」と呟いた。世の中こんなもんだ。いっ

    • elenaさんのnoteを読んで③

      ピアノ これを書いている段階で、elenaさんは僕のnoteを読めない状況にある。もっと早く書くべきだった。 elenaさんのnote【無理】を読めばその状況はおわかり頂けると思う。そして僕は追い詰められたelenaさんを救いたい一心で、まるでゾンビのようにXのアカウントを復活させた。そしてelenaさんはXから再び去った。それについてはここでは語るまい。  elenaさんが幼い頃から唯一続け、憧れ、努力し、挫折も味わいながらも常に慣れ親しんできたピアノ。そ

      • elenaさんのnoteを読んで②

        DVについて スザンヌ・ヴェガの「ルカ」という曲は、そのポップなサウンドとは裏腹に実に心に刺さる歌詞で有名だ。明らかに虐待を受けている少年が、気まずく「関わらないで。大丈夫、やり過ごすから」と平気を装いながらも「何でこんな目に合うのかわからないんだ」と心の叫びを吐露する。  実に簡単な英語で繰り返し語られる歌詞を聞いていると、そのうちこう思うようになる。そうか、これを誰かに訴えたり、その場で助けてもらったりしても、結局自分が追い詰められるのかと。地獄じゃないか。

        • elenaさんのnoteを読んで①

          はじめに  elenaさんと知り合ったのは去年の春頃だっただろうか。今は辞めてしまったX(旧Twitter)で、同じ男性クラシックピアニストのYouTubeでのライブレッスン生の仲間としてSNS上でフォローし合っていた。そして夏にそのピアニストのコンサート会場で、リアルelenaさんに初めて会った。  女性がほとんどという、なかなか男性にはおよび腰なオフ会やX上でのスペースでも、気さくな関西弁で語りかける社交的なelenaさんは、僕にもことあるごとに声をかけてくれて、仲良

        elenaさんのnoteを読んで④

          ジュディス・ネルソン

          ジュディス・ネルソンがこの世を去ってからもう7年になる。アルツハイマー病で亡くなったのを知ったのは彼女が録音したCDを検索していた時だった。「ASEB」というサイトに、「Judy and Alan Nelson」というブログがあって、彼女がアルツハイマー病を患って介護の後に亡くなったエピソードが記されていたのだ。 http://aseb.org/judy-and-alan-nelson/ 以下、エピソードの抜粋を拙訳で記しておく。 「妻の変化に気付き始めたのは12年前

          ジュディス・ネルソン

          アッローラ、ケ・コーサ・エ・クエスト?(さあ、これはなあに?)

          4才の時、埼玉県からイタリアのローマに引っ越した。フィウミッチーノ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)空港で、先に単身赴任していた父親の姿を見た時、駆け出したのを覚えている。本当は入国の手続きかなんかで、列に並んでなければいけなかったはずだ。父はまだ来てはいけないと咎めた気がするが、笑顔だった。 タクシーで夜のローマ市街へ向かった。運転手が陽気な外国語で話していた。距離があるので稼げて上機嫌だったのかもしれない。僕も恐らく興奮と疲れと意味不明な言葉でテンションが上がっており、運転手

          アッローラ、ケ・コーサ・エ・クエスト?(さあ、これはなあに?)