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【雑感】図書館のシアワセと勉強の目的

自慢です。本校の図書館は蔵書6万冊を超えます。昔、OBの寄附で建てられたらしい。

別棟ではないのに図書館と呼ぶあたりで大きさを理解してもらえるかと。

雑誌や一般書も充実していますが、全集や研究書の蔵書もすごい。和本や古本は買えないのですが、数年前お願いして校長決済で国訳漢文大成をどかんと買ってもらった時は興奮しました。高校生は絶対読まないけど笑

休校・分散登校中は、図書館を独り占めして使えるので、広い机に大漢和辞典を広げて、東洋文庫や新釈漢文大系を山積みして…

僕にとっては、古い本に囲まれるのは森林浴と同じくらいの癒し効果があります。


休校中のオンライン授業は単位認定に使えない可能性があるので、“授業進度にはあまり影響しないけれど、句法や語彙の習得に役立ち、中高生の日常生活に繋がっていて興味を持ちやすい”教材を準備しています。

日常生活に繋がっている、というのが一番大事にしたいポイント。


そんな中で様々な教科の勉強がつながっていくと嬉しい。なんとなく理解していたことの輪郭がはっきりしていく感じ。

現代の出来事→古典の世界へ遡る→他教科の知識と結びつく→アハッ!

学校の勉強を、数学解けたらおもしろい、英語苦手や、暗記科目めんどくさい、くらいにしか考えずに、ぼーっと勉強していた高校時代には味わえなかった感動。(不真面目な生徒であった)

漢詩漢文の勉強をしていたら、歴史や地理、理科の知識がけっこう求められる。

例えば、

南船北馬→年降水量1,000mmのチンリンホワイラインより北は乾燥=小麦中心、南は湿潤=稲作中心の文化。

だから「てるてる坊主」も呉が発祥なんだろう。長雨で苦しむことが多かったんだろうなあ、なんてしみじみ。

個別の知識として江南は湿潤みたいな中国文学常識で理解していた気になって語っていたけど…


たぶん優秀な同級生たちは、そんな感動を日々味わっていたのだろう。羨ましい、と同時に優秀ってそういうことなんだろうなあと憧れ。

大金持ちになるとか社会の役に立つとか、そういうモノサシで勉強するのもとても大事なんだけど、勉強の目的はお金儲けに役立つからではなく、「ああ、そういうことなんだなあ」という感動を味わうことが本来なんだと思う。

どんな情報が結びついて感動を生むかは、その人のバックグラウンドに左右される。キャピタルゲインなんて知らなくたって感動は生まれる。

そういう感動の延長線上に、社会貢献があるのがシアワセなんじゃないか。そのための手段としてお金儲けがある。


お茶の歴史と文学について勉強しようと思って本を集めたら、あっという間に◯万円くらい飛んでいった…学ぶ感動、プライスレス泣

お金がないと勉強も古本蒐集もできないことは厳然たる事実なので、この記事に共感した、反発した、興味ないのいずれかに該当する人は購入orサポートしてください。


初心にかえって、他教科の教科書もひとつずつ確認しながら用語がしっかり結びつくように授業していこう。


安井直人


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