【読書記録】学校を元気にする50のルール 尾木直樹
読んだきっかけ
現場に元気がないと感じた。自分の学校だけでも生徒も先生も元気いっぱいになるようにしたい!
学んだこと
教師は子供の代弁者になる
子どもとの関係を第一に考える
学習は塾でもできる
学校に来ることのメリットを再確認する
趣味、特技、家庭も豊かに
ペナルティの行使は、本人に問題の本質を理解させてから
叱る前にどうしたの?と聞いてみる
分からないことの発表を積極的に評価する
班単位で短時間の作業が集中を生む
話すことは心に届けること
集団へ話すときの話術を磨く
教科通信の発行
保護者とのコミュニケーションは、クレームではなく感動で
感想
テレビ等によく出る「尾木ママ」の本。教師としての基本的な部分を再確認できた。子どもと接することを大切にするのが第一。最近の教育現場の働き方改革志向で、『学校は勉強するところ』意識が強くなっていた自分の意識を初任のころの自分に戻してくれた。私が教師になるきっかけをくれた、記憶に残っている先生はみんな、子どもと接することを大切にしてくれていた。そういう姿勢が、子どもが教師を尊敬する気持ちを生むし、学校の先生になりたいと思える人材を作り出すのかもしれない。
1年ほど前に、初任の頃の教え子から連絡があって相談に乗った。具体的な内容は言えないが、「いま学校の先生をしている。生徒の問題に保護者が対応してくれなくて困っている」という内容だった。その時の自分の気持ちとしては「そこはもう親の責任だから、教員が立ち入る領域ではない」という結論だった。その子にもそう伝えたときの困った顔を、今でも鮮明に覚えている。もしかしたら、「先生なら子どもファーストでどうにか手立てを打つよね?」という期待があって相談してくれたのかもしれない。初任のころの私を見て教員になった教え子を、がっかりさせてしまったのかと反省した。
毎日をただがむしゃらに、こどもとの関係を最優先にしていた初任時代。それから10年以上たって、あの頃にかかわった生徒たちが「先生になったよ!」とあいさつに来てくれる。今より勉強を教えるスキルや、授業を作るスキル、保護者対応のスキル、学級運営のスキルは格段に低い時期の子どもたちが、現在の社会の『教員=ブラック』のイメージを持ちながらも教員を志してくれる意味を、もう一度ゆっくり考えたいと思う。