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研究成果

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阪大工学研究科 応物コースの研究成果を発信します。
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#応用物理学

【Paper】\1ナノメートル以下の分解能で!/ 世界初!1分子内部の電子の歪みを画像化 Prof. Sugawara Group, ACS Nano 2023.*更新有

【Paper】\1ナノメートル以下の分解能で!/ 世界初!1分子内部の電子の歪みを画像化 Prof. Sugawara Group, ACS Nano 2023.*更新有

大阪大学大学院工学研究科 菅原康弘教授、山本達也さん(研究当時:博士後期課程)、大阪大学大学院基礎工学研究科 石原一教授、大阪公立大学大学院工学研究科 余越伸彦准教授、大阪産業技術研究所 山根秀勝研究員らの研究チームは、光照射により発生する力(光圧)を計る顕微鏡(光誘起力顕微鏡)を用いて、単一分子の中で電子が複雑に歪む様子を1ナノメートル(10億分の1メートル)以下の分解能で画像化することに世界で

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【Paper】100 nmの”ずれ”が共鳴のスイッチに!Tang,..., Li, Takahara & Chu , Nature Communications 2023.

【Paper】100 nmの”ずれ”が共鳴のスイッチに!Tang,..., Li, Takahara & Chu , Nature Communications 2023.

大阪大学大学院工学研究科物理学系専攻応用物理学コースの高原淳一教授らの研究グループは、国立台湾大学Shi-Wei Chu教授および済南大学Xiangping Li教授と共同で、単結晶シリコンで作られたナノ共振器構造において高次のミー共鳴を発生させるための新たな条件を発見しました。

これまでの理論では、ミー共鳴の共鳴モードは、主にナノ構造のサイズと入射光の波長の関係のみによって決定されてしまい、他

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【Paper】レーザーが咲かせる氷の花 Takahashi,..., Hosokawa & Yoshikawa, J. Phys. Chem. Lett.  2023.【読売新聞などで報道】2月11日追記

【Paper】レーザーが咲かせる氷の花 Takahashi,..., Hosokawa & Yoshikawa, J. Phys. Chem. Lett. 2023.【読売新聞などで報道】2月11日追記

大阪大学大学院工学研究科の吉川洋史教授、大学院生の高橋秀実さん(博士後期課程:日本学術振興会特別研究員DC1)、奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科の細川陽一郎教授らの研究グループは、レーザー技術を駆使することで、様々な形状の氷結晶の発生を精密に時空間制御できることを明らかにしました。

氷の結晶化は、我々が日常的に目にする自然現象であり、そのメカニズムを解明することは様々な科学・工業分

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ライン照明を用いたハイスループットラマン顕微鏡の開発Mochizuki, Kumamoto,...,Fujita, Biomed. Opt. Express 2023.

ライン照明を用いたハイスループットラマン顕微鏡の開発Mochizuki, Kumamoto,...,Fujita, Biomed. Opt. Express 2023.

望月 健太郎助教*(京都府立医科大学 医学系研究科)、熊本 康昭助教*(*共同筆頭著者 大阪大学 工学研究科 応用物理学コース)および藤田 克昌教授(大阪大学 工学研究科 応用物理学コース)らは共同で、従来のラマン顕微鏡の数百倍の速度で情報を取得できるラマン顕微鏡を開発しました。この高速化により、この写真のような生きた細胞の大面積ハイパースペクトル画像を取得することが可能になりました。

以上の成

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昆虫細胞はなぜ室温で接着するのだろう?Matsuzaki,..., Yoshikawa, J. Phys. Chem. Lett. 2022.

昆虫細胞はなぜ室温で接着するのだろう?Matsuzaki,..., Yoshikawa, J. Phys. Chem. Lett. 2022.

昆虫細胞はなぜ室温で接着するのだろう?
―生きた細胞の接着界面を可視化する新システムで匂いセンサー応用に期待―

私たち哺乳類の細胞は体温よりもはるかに低い室温環境下(20℃)では生きていくことができません。一方で、昆虫細胞は過酷な環境下でも生育できる強靭さを有しながら、遠くにいるメスの匂いを知覚する鋭敏なセンシング性能を有しています。照月助教は昆虫細胞の巧みな性能を生かして、災害時のような過酷な

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