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物語と詩の本棚

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物語や詩にイラストを使ってくださったnoterさんの作品をこちらの本棚に集めました。フォトギャラリーからイラストを選んでいただき、素敵なストーリーをありがとうございました。
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記事一覧

短編”願いごとなんか、ない”【青ブラ文学部】

願いごとなんか、ない。 どうせ叶わないから何も願いたくない。 そう思いながら、さっき手渡…

ミモザ
7時間前
20

透明感

儚くて 無くなってしまいそうで 手の中におさめたのに 指の隙間からいなくなって でもどこか…

ひいらぎ
17時間前
4

編み物はかどる試験明け。/【和歌4首】

あの日から あなた亡きあと 生きてきて わたしはいつも 支えられてた 笑い声 忘れぬ響き…

にじ
1日前
18

通り雨☔✨

20○○年、地球に平和が訪れた。 すると、そこに110番通報が掛かってきた。 「大人2人が通り…

かりん
1日前
6

詩「セピア色」

セピア色って 聞いたことはあったけれど キミが染まると つらいものだね 手作りの香炉に ゲ…

シスター

僕たちのぶんまで祈りを 惜しみない愛を あなた方の心は清廉で しかしそれはそうあれと 磨…

ゆきまる
12日前
23

【note創作大賞2024オールカテゴリ部門】 眠らない男 短編小説 5653文字

 ぐうぐう 轟々といびきをたてて眠る男の口は大きく開いて、小ぶりな優子の握り拳ぐらいなら入りそうだった。 男は白目をむいて瞼をぴくぴくとさせ、コメディアンのような古典的なポーズをとってベッドの上に転がって胸板を上下させている。 ホテル備え付けの浴衣がはだけて汗の浮いた胸板がはだけているのが見えた。 時折、ガッと窒息しそうに喉で呼吸をとめるのだが眠りから覚める気配はない。 未明まで激しく抱き合っていたのが嘘のような有様に、優子はおのれの情熱が冷めてゆくのを感じながらSNSの

それは、暑いからアイスコーヒーを飲みたくてカフェに入ったら、エアコンが効きすぎて…

初夏の日差しが 容赦なく照らす アスファルトに 刻まれる熱の跡 アイスコーヒーの 冷たさを…

ひいろ
2週間前
158

それぞれに歩いた道は苦くてもブレンドすれば香りたつ人生

それぞれに歩いた道は苦くても ブレンドすれば香りたつ人生 田舎の町の新しいカフェにて なに…

kazumin
3週間前
20

街の誰かと〜静けさ、家族「愛だろ③」

 階段を降りるとリビングは静かだった。  珍しいことじゃあない。  いつからだろ?  家族…

ワカオヒビキ
3週間前
4

街の誰かと~小さい芽、大きな愛「愛だろ②」

 浴室に人の気配。  つけっぱなしのテレビ。  湯を沸かすガスの音。 「おかえりー」  シ…

ワカオヒビキ
1か月前
4

街の誰かと〜けれど、妄想「愛だろ①」

 また、見られている。  わたしも、ついつい見てしまう。  あの人は、必ず、わたしのレジに…

ワカオヒビキ
1か月前
4

先生あのね ママの新車 詩

先生 あのね ママの あたらしい車が おうちに やってきたよ 「あした車がくるよ~」って マ…

藤家 秋
3週間前
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味わう

今日を切り取る 見出しはない 計算もない いまのそれ 最後だなんて 知らない最後が なにげなく 通過していく 逃さぬように 撮った瞬間さえ ぎゅっと 詰まってるようで もう味がしない 蒸し暑い日 リクエストの シチューを作る  6月の夕方 むらさきの雲 あじわう空