つきがさ (あまね) ばゆこ BAYUKO AMANE

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つきがさ (あまね) ばゆこ BAYUKO AMANE

スキ、フォロー、コメント、シェア してくれると嬉しいです いつか作家になれるといいな 【無断引用、転載厳禁】 インスタhttps://www.instagram.com/vvvmoon666vvv

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森羅万象 短編小説3681文字

「お前をみてると吐き気がする」 では 見なければ?と 咄嗟に思ったが先輩に向かってそれは言えないので永遠は口をつぐんだ。 栄業永遠、トワの先輩である早水はそれだけ言うと通路隔てたデスクへと戻っていった。 スーパーのチラシに載っていそうな背広を着た背中はあっという間に辺鄙な場所にある配置のデスクへと溶け込んでいった。 この総合商社で総務部で事務を担当している永遠は月末にあたり各部門の勤怠管理表をパソコンで入力していた。 「おい今トワお前よぉ窓際の先輩に吐き気するとかって

    • 近況 565文字

      コロナのためおやすみand創作大賞について みなさまおひさしぶりです 実は先月末からコロナと思われる症状にかかってしまい ふしてました。 今は後遺症と思われる咳などの症状などが残ってますが何とか無事です。 一時的に人の多い場所に滞在していたのでその間に感染していたのかと思われます 全く油断ならないな?! 持病でかかっている病院にも通院できずお薬を郵送してもらったり(本来なら五類になってからはやっていない措置だそうで特別に許可していただきました) とにかくてんやわんやでした。

      • 短編小説 サンドイッチ 1753文字

        恭一はきゅうりとハムとバターの挟まれたバゲットを一口齧ると空を仰いだ。 河の見える10階建てのマンションの自室のベランダで朝ごはんを食べているところだった。 バゲットはアルミホイルに包まれ、コンクリ製の床には缶コーヒーが置かれてある。 厚手の黒いベンチコートを羽織って三月の朝日と微風を浴びながら無心になる至福のひとときだ。 いつもと変わらない日々。 それでいい。 それがいい。 きっと。 筋雲がこちら側から遠くの方に向かって空を覆っていた。 濃いクレヨンで書き殴ったような

        • 自由詩 expensive sandwich 291文字

           ベランダでアルミホイルに包んだサンドイッチ バターとハムときゅうりをサンドイッチ 河の見える部屋は朝日が眩しくて 思考がクリアになるね とても 缶コーヒーもコンクリ置きして少し深呼吸するの チープなsandwich 人はちっぽけな存在だから悪さもずるさもするね わかっていてもやるせなくなる 勝手にものごと優劣つけて  その答えを聞けますかなんて愚かな僕に ー僕が手作りしたサンドイッチだけが知っているー チープなsandwich おいしいsandwich コーヒー

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        記事

          desty5 BL R15長編小説 3487文字

          desty5長襦袢 甘楽呉服の新社長、甘楽将鬼を路田旅館に迎える日がやってきた。 部屋の修繕工事を終えた業者に佑磨は頭を下げて見送る。 路田旅館 一階と二階の半露天風呂の大浴場にまだ修理が終わっていない箇所があったため、 そこを修理業者に依頼していたのだ。 一階と二階の半露天風呂は一つの長方体の形をしたユニットのような作りのようになっており、本館からは細い渡り廊下を渡って入口まで進むように作ってある。 一階と二階の露天風呂はそれぞれ中の階段で行き来することができる。

          自由詩 チョコレート 362文字

          灰色のコンクリートで組み上げられた巨大な街 僕たちはずっとこのまま二人きりだね ずっと カカオ分と糖度の絶妙なバランスチョコレート 舌の上で溶けてゆく 恋の媚薬なんて本当は必要ない 必要なのは加速するときめきとエネルギー だからそっときみの ポケットに忍ばせるの 金色の包み紙 チョコレート オフホワイトベースの分厚いタータンチェック マフラーをして次の各停をわざと遅れて待つの 電光掲示板 あと10分 もっと話したいから 恋のディテール君に渡すの 何枚も 何枚も こんな

          短編小説 プレーンリンス 2845文字

          お湯で丁寧に頭皮を洗うだけで頭皮汚れの七割は取れます。 予洗が大切なのです。 そのあと二回に分けてシャンプー剤を用いて毛先から泡立てて本洗してゆきます 泡立ては二分くらいは必要でしょうか ゆすぎは慎重にしましょう。後頭部をカッピングしながらお客様に痒いところはないか尋ねながら慎重に行います。 侘田は何度も洗った。講習で同僚や先輩を用いて相モデルで練習した。 時には街ゆく人をモデルとして捕まえてシャンプーしたことも。 その内容を店頭で何頭もお客様の頭で。 営業終了後もまた繰り

          短編小説 プレーンリンス 2845文字

          【短編小説】 愛と勇気と自閉症のテーマ 3871文字

          じーへいじょうーだーけれどもー いーきていくー らーんららららー いってきまーす たたたた 瑠璃はゲルネイルのエッジにカラーコンタクトを一枚上向きに乗せた。 長さだし部分1cmはあろうネイルなので手加減を誤ったら眼球に突き刺さるだろう。 まあこちとら何年もギャルを伊達にやっていないのでそんな凡ミスはしないが。 自らの黒目部分にアッシュグレーのそれが溶け込んでゆくと、瑠璃は確信した。 「今日は最高のクリスマスイヴイヴになる!」 涙をメイクがつかないようティッシュで慎重にふき

          【短編小説】 愛と勇気と自閉症のテーマ 3871文字

          創作大賞ありがとうございました&近況

          ご無沙汰しております 最近ようやく秋らしい気候になってきましたね お変わりなくお過ごしでしょうか 創作大賞2023、皆さんはいかがでしたか?? わたしはがんばったけどかすりもしなかったな・・・はははっw 受賞された方はおめでとうございます!拍手っ! 惜しくも受賞を逃した方は来年?次のチャンスに期待しましょう。 わたしもチャンスがあるかぎりがんばります。 いつもスキ、コメント、シェアなど応援まことに感謝です(土下座)。 ばゆこさんの近況 慢性的な不調が続いており主治医に相談

          創作大賞ありがとうございました&近況

          【長編小説】desty4 BL R-15 8478文字

          ※注意事項※ ここから先はなんでも許せる方向けです。 リバ、輪姦、近親相姦などその他の描写がでてきます。 苦手な方はご退出をお願いします。 〜人形、身八つ口II〜 夏樹は初夏の朝四時、旅館の客室で使用しているものと同じ二つくっつけた敷布団から上半身を起こした。 辺りは漆の格子で嵌めてある障子から東の光が差し、ほのかに白い。 藤色した縁取りの畳には脱ぎっぱなしの浴衣が踊るように飛んでいる。 二着。網目模様の帯も絡まるように畳に、また掛け布団にも飛んでいる。 この浴衣

          【長編小説】desty4 BL R-15 8478文字

          散文詩 あめふらし 189文字

           灰色の空 ぐつぐつと煮え立ち一面に広がって もうすぐで まとまった雨をここにつれてきそうさ 男は 歩いていた スタンドスタンドカラーの襟を立て 悲しい過去 思い返す おまえは あめふらし おまえは あめふらし 遠き忌まわしき記憶 灰色の雲が 土砂降りの雨をつれてきて 雨に打たれながら 男は叫ぶ おれは あめふらし おれは あめふらし 土砂降りの雨 あめふらしの男にふりそそぐ雨 永遠に終わらない雨 END

          散文詩 金魚 279文字

          水面に浮かぶ背びれの襞の一枚一枚 普段ならそう見えないはずのそれも はっきりみえる おわりがきている 動かないエラ  それでも 呼吸を続け絡まった藻に立てかける 水面にまたのけ反った そしてもう会えない人のことをかんがえていた 会いたかったか 話したかったか 聞いてほしかったか 笑ってほしかったか 見ていてほしかったか いつからだろう。心が安らぐ時間を見つけられるようになったのは。 なぜだろう。話してみてもいいとおもえたのは。 それらの疑問を打ち消すかのように。 う

          desty3 長編小説 BL R15 9511文字 

          ー desty 人形、身八つ口ー 『父さん、もうすぐで回診の時間だよ』 佑磨はシワの深いネルシャツをベット柵に巻き付けるようにして、 父、佑吾の閉じた瞼に話しかけた。 電動ベッドのリモコンを探して、リクライニング機能ボタンを押す。 ナースステーションのモニターと連動した心電図が一際高い電子音を立てて目覚めを知らせる。 自由に触ることもままならない顔をぐしゃぐしゃに動かした後、 佑吾は佑磨にいつもの質問をした。 彼の指先に感覚は残っているのだろうか。 『外は……』

          desty3 長編小説 BL R15 9511文字 

          desty2 長編小説 R15 BL 9431文字

          destyー薄紅のきみIIー 海辺に近いと沖に向かうカモメが朝を知らせてくれる。 路田旅館の五階にある特等室、胡蝶蘭の窓はブラインドと厚手のカーテンを締め切ったままだ。 それでも何処からか初夏の朝日が隙間から入り込んで絨毯にボーダー柄を作る。 夏樹の肌とシーツは真昼の日差しを浴びるミルクで出来た真珠の様に俺の肌を一晩中溶かしこんでいた。 事後は口付けあっていつの間にか深く眠っていた様で、夏樹の身体を抱きしめた。 こんなに心地よい眠りはいつぶりだろう。 「なつきぃ

          desty2 長編小説 R15 BL 9431文字

          desty 長編小説 R15 BL 5290文字

          desty ー薄紅のきみー あらすじ 関東の温泉街のはずれにかつて九代に渡り栄えた老舗の温泉旅館があった。 しかし十代目当主に当たる若い男が先代を亡くし旅館を廃業させてしまった。 それから偶然の出会いを重ね見知らぬ男たち同士が集まり 起死回生を図り旅館を一流の男婦旅館として復活させるまでのストーリーをえがく。 登場人物紹介 路田佑磨  路田旅館十代目当主。260年続いた旅館を自分の代で閉業させたこと、 父を救えなかったことを悔やんでいる。 特技は七ケタ以上の数字の暗記

          desty 長編小説 R15 BL 5290文字

          散文詩 渋谷のコーヒー452文字

           渋谷のコーヒー屋さん 今度来たら 蹴りをいれてやると風のうわささ AH いたい 誤解だっていうのに AH いたい ドレッシー クラシカルそして狂暴な世界さ 端末をつかってみぎへ左へ ぐるぐる巡って 迷子になってもたどり着ける やはり ここは DRUGSTORE 眠れない日々も 痛みも 嗚呼 魔法の呪文存在しないから コツコツ あるくしかなくて どこかにやさしい コーヒー屋さんはないの どこかにやさしい コーヒー屋さんがあれば それが苦すぎやしない 甘すぎもしない ぼくの