父からの知らせ ◇春風怪談◇参加記事
あんこぼーろさんの企画「春風怪談」参加記事です。実話です。怪談というよりも不思議な話し。
父が亡くなってから数年が経ちます。
私は20代の頃に田舎を離れ、都会に憧れて、現在住んでいる街に住みついたわけです。
父は不摂生がたたり、本当に多くの病気を抱えていました。田舎町の病院では対応ができなくなり、私が住んでいる街の病院に入院したわけです。
父が入院してから、仕事の帰りに父の様子を見に病院へ行くのが日課となったある日の朝。
父が私の布団に入ってきたのです。
それもスルリッと!
父の肌の感触がちゃんとあるのです…。
「うわーなんだなんだ!」と思っているうちに、枕元にあるクローゼットの中に入った父は、お茶目な顔で、じゃーね!と手を振って消えたのです。
えっ!?今の何???と思ったら夢だったようなんですが、現実ともとれるようなあの肌感覚。。。これは丑三つ時に違いない!と時計を見たら、朝の5時半でした。
その日も、いつものように病院へ父の顔を見に行きました。
そして今朝の夢がきになっていたので、こんな質問をしてみました。
「ねー、今朝方〜5時半とかどうしてたの?」と。
『おー何かあったか?実は死にかけたんだ。
急に苦しくなって、先生の声がきこえてなー。
○○さーん!ダメです寝たら!!
寝たらダメですよ!!
二度と目を開けられませんよー!!
死にますよー!!」って言われたから、必死で寝ないように頑張ったというのです。
ここで、今朝方の夢と繋がったわけですが、娘としては、余り喜ばしい知らせ方ではないなと思ったので、今後のためにも今朝見た夢の話しを父にしたら、大笑いしていました。
余談になりますが、生前、父は人を笑わせたり驚かせたりするのが好きで、とてもお茶目な一面を持っていました。
絵を描くのも好きで、山下清の絵のタッチと似ていたので、私は田舎の山下清と呼んでいました。
おしまい。
書くことはヨチヨチ歩きの🐣です。インプットの為に使わせていただきます❤️