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スクラップブック

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何度でも読み返したいnoteの記録
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2020年8月の記事一覧

いいねもコメントも欲しいから、わたしは今日もnoteでエッセイを書く

わたしは昔から、熱しやすく冷めやすい。noteだってはじめた当初は毎日更新しようと、それはもうがむしゃらに頭の中を整理しながら、ネタをかき集めながら、必死に書いていた。一度更新が途絶えてしまってから、わたしはサボることを覚えてしまい、noteに対する思いが冷めていってしまった。 書くことが好きだったはずなのに。書きたくて書きたくてどうしようもなかったはずなのに。気付いたら、いいねやフォロワーの数、毎日の連続更新に気を取られてしまって、書くことを楽しめていなかったようだ。

これからもずっと大好きでいるために、私に必要な文章

 BUMP OF CHICKENのボーカルギター藤原基央さんがご結婚された。  この一文を書いてから、もう5日経つ。続きを書こうとするのだが、どうやっても途中で手が止まってしまう。頭の悪い文章しか出てこない。お祝いをちりばめた、かしこまった文章、私とBUMPとの出会い、思い出・・・まるでくだらないスピーチだ。どれもこれも、今私が書きたい事ではない。自分の文才のなさに嫌気がさして   消した。  自分が何を書きたいのか、実はよく分かっていない。自分の感情が謎のままなのだ。何を

わたしの写真との向き合い方

昔から、物語を形づくることが好きだった。 * 幼稚園の頃、わたしが砂場で砂を掘っていると、先生がやってきてそっと耳打ちをする。 「この砂をずーっと掘り続けて、硬い地盤も掘ってしまうと、アメリカという別の国につながっているのよ」 その日以来、ひたすら砂場を気の済むまで掘り続けた。卒園するまで必死に掘り続けても、まだ見ぬアメリカにたどりつくことはついに叶わなかった。 * 小学生の頃、学校まで片道30分くらいかけて歩いて通っていた。同じ学区内にいる子たちで指定された時間

文房具屋のおじいさん

2015年の春のこと。 わたしはまだ青木杏樹ではなく、ただ趣味で小説を書いている人でした。毎日毎日、400字詰め原稿用紙を20枚ワンセットを消費しては、文房具屋に買いに行きました。帰宅するとまた明け方まで20枚消費し、日が高くなる頃には買い足しに行く日々が続きました。 小説とは応募するもの、小説とは他人に読んでもらうもの、という考えがわたしにはありませんでした。 わたしの中には小さな世界がごまんとあり、その世界で生きている人たちはたえず呼吸をしていて、畑を耕し、水を飲み

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この割れ切った世界の片隅で を読んでくださったすべての方へ

投稿からまだ丸1日もたっていないうちにこんなにたくさんの方に読んでいただけて、本当に嬉しいです。貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。 記事を書こうと思ったきっかけは、本当に些細なことでした。英単語を覚えていると、手元の赤シートの色の鮮烈さにある記憶がよみがえって来たのです。 男の子が赤シートを得意げに小学校に持ってきました。 「なんに使うと?」「赤ペンが消えるとばい!」「へー!すごか!」 「ほかに使えんとかな?」みんなで赤いものを探して教室をぐるぐる。