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【Sintra1/シントラ1】レガレイラ宮殿 /Quinta da Regaleira

リスボンから電車で小一時間、町そのものが世界遺産のシントラ。
その中で一つ一つが世界遺産という見どころもたくさんある上に、ユーラシア大陸最西端の断崖絶壁があるロカ岬や、国際色豊かで活気ある海の町カスカイスにもシントラから近いので、リスボンからここへ行くには日帰りかお泊まりか、ツアーに任せるか自分で計画組むか、などなどまずどこらへんを観光するかある程度は選択することになる。

レンタカーなどの車移動でない限り、公共の電車・バスは時間も決まっているし、道に迷ったりで時間に余裕を持つ必要がある(道に迷うのは車でもあるあるだけどw)。あるいは行く場所を限定するか、一つ一つを駆け足でなるべく多く巡るか。

今回はバスにお任せ♪ということでツアーに申し込んだら、リスボンに着いて間もなく、ツアー会社から1通のメールが。
「イースターの4日間、ペナ宮殿がストライキ決行することになりました。私たちのツアー日が含まれています。」 ←‼️
(※ペナ宮殿とは、「シントラへ行くならここを観ずしてシントラへ行ったというなかれ」というぐらい一番の名所。もちろん世界遺産。「リスボン行くならシントラのここにも必ず行くべき!」とも言われるぐらい一番の(以下略))
「でもご安心ください!我々は代わりに、シントラでペナ宮殿にも引けを取らない主要な観光名所・レガレイラ宮殿を見学できることになりました!皆さまに十分お楽しみいただける場所と我々は自信を持っております!」 ←⁉️

…うーん、うまいこと言う(書く)なぁ。と、まずは感心する。
上のは英語の意訳ですが、英語ってこういうのポジティブに表現するのが上手だなー、といつも感心する。ごめんごめんと謝らない。ま、そりゃそうなんだ。ツアー会社のせいじゃないもん、ストライキ。
とはいえ直前に決行を決定するなよ、とはいいたくなる。まぁそれでもドイツだって電車や空港のストは直前まで交渉して、目的が達成されない場合に「やむを得ず」スト決行するのだし。仕方ないっちゃー仕方ない。

さてここで。ツアーをキャンセルするという選択肢もある。
1. ペナ宮殿に行けないのならキャンセルして、このイースターのメインである日曜に、リスボンで開いているところをプラプラ探したりする。ま、どっかはあるだろ。
2. レガレイラ宮殿には多分自分では行かないだろうから、バスで連れてってもらう。
他に訪れる予定のロカ岬とカスカイスには予定通り行くという。これもそもそも自分では電車やバス乗り継いでは行かないだろうなぁ、という場所。だからこそこのツアーに申し込んでいたのだ。うん。このまま行っちゃえ♪


ということで、バスツアーです。
早起きして8時過ぎに待ち合わせ場所から出るバスに乗り、陽気なおにーちゃんにガイドされながら到着。

予約必須のレガレイラ宮殿/Quinta da Regaleiraは、元から予約済みの人たちが優先な上に、この日ペナ宮殿を予定していた各ツアー会社が、時間を組み合わせはすれどキャンセルもかなり出ただろうけど、ここの観光に変更した会社も多いはず。
…激混みです。開館随分前に敷地の前に来たけれど、長蛇の列で1時間ぐらい待つことになった。

おー、見えてきた宮殿。

騎馬警官の列がやって来た。無条件でカッコいい😍

(一応お顔隠します…)

そんなこんなで到着の宮殿。敷地一体はとても広くて、この宮殿を見学することもできるし、他にもいくつかある塔に上るとか、敷地内散策とか、ゆっくりするなら半日は居られそう。

ツアーなのでこの宮殿(建物)そのものの内部見学は自由時間に希望制で、ということに。

参考までにMAPを。これ全体が敷地。ひろ。

赤いのは、ツアーみんなでとその後の自由時間で行ったところ。緑ラベルのところ全てが見どころなので、全てを見るなら1日居られるのかも。

地図の右下の小さい丸が入口、これから行くのは一番奥(地図の一番上)のInitiatic Well /Poço Iniciáticoと呼ばれる井戸。

先の道が別れてるし、こういうところに個人旅行で行くと必ず迷う自信があるので、ツアーで正解と確信する。

井戸は二つあり、大きいのと小さいの。ツアーでは大きい方のみ見学。いきなり拡大図ですが、ここから井戸に降りていくのだ。せま。

以前は上からも下からも行くことができたけど、観光客が増えたので、狭い階段を交通整理するために上からのみの一方通行にしたんだそう。

わー、深ーーい。27mもある。

この井戸の名前は、底にあるテンプル騎士団の十字架のついたコンパスなどから、フリーメイソンや薔薇十字団の入会儀式で使用されていた可能性が高いことに由来、とされている。(12世紀頃はポルトガル王の別邸だったけど)19世紀にこの宮殿の主人になった富豪モンテイロが、テンプル騎士団の入門者だったことからも、その由来の確実性は高そうだ。

下から見上げても美しい…けどやっぱりなんかミステリアス…

底から続いている洞窟を歩いていくと、別の見どころ、Lake of the Waterfall /Lago da Cascataという場所の下のほうに辿り着く。…はず。

暗ーーい

この井戸に入る前に、ガイドさんに「井戸を降りたら、こういってここを右、その先は曲がらないでまっすぐ行ってね!」など口頭で指示を受け、出口で待ち合わせだよということにとなってたけど、横にいくつか分岐点があったので、そもそも方向音痴な私一人じゃ絶対迷ってたよ…

これがLake of the Waterfallの下部。

無事みんなと落ち合い、ずんずん歩いて今度はこの滝の湖の上のほうへ。

中間部。
この飛び石を渡ってもよいそうだけど、…落ちるやん…?深さわからんし💧
勢いよく流れ落ちとる…

もう一つ「未完成の井戸」とも呼ばれる小さいほうの井戸も見どころだけど、ツアー時間の都合上スキップ。宮殿近くへ戻ることに。

自由行動ならどこへでも。

こんな塔にも上れます。塔は他にもいくつかあるよ。

高いところ好きの私としては1つぐらい上りたかったけど。

そして上から見る宮殿は、ドイツはバイエルンのノイシュバンシュタイン城やホーエンツォレルン城を思い出してしまうのは私だけ…?

見る角度によって全然違う…

宮殿内部には自由時間のときに入ってみたのだけど、混み混みだし上手く写真撮れなかったので割愛。一部の部屋は写真館みたいな展示になっていて、後は天井がアーチ状になっている〇〇の間とかがあった。見学できる部屋はそう多くないので、バルコニーへ行ってみる。

宮殿の上のバルコニーから見たところ。それにしても広いなぁ…


Webでもよく見る構図の場所をたまたま見つけたw

おぅ、ここか。

おまけ。
秘密結社フリーメイソンによって建てられたとか、薔薇十字団のシンボルがあちこちに刻まれているとか、森の奥に町を見渡すようにそびえ立つこの屋敷、「ミステリアスの館」「魔宮」「リアル・ドラクエの世界」など呼ばれるのも納得できるアイテムはちらほら点在しておるのです…

だって、たとえばチャペルの中に入ってすぐの天井に、
こんなのあるんだもん…いやこれってさ…



さて。町への戻りは一方通行なので迷わずぽてぽて歩く(まだまだ自由時間です)。敷地内にも下のような噴水があるんだけど外側にもあり、休憩所のようになっていた。

水は少ししか出てなかったけど。

というわけで、今回はレガレイラ宮殿見学の様子でした。
ミステリアスな世界、魔宮、ドラクエなどお好きな方には是非。あ、あと自然好きな方、建築好きな方にも。

(続く)










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