最後の誕生日
題名から想像すると悲しい話の様ですが
今日は嬉しい事がありました。
二ヶ月ほど前にご注文を頂いて花を配送させて頂いたのですが
このお客様はこの花は最後のお花になるかもしれないと言われました。
お相手の方はご高齢でご病気の様でした。(記憶が曖昧でおそらく)
それで綺麗な花を贈りたいというご注文でした。
抽象的なご注文でしたが私にはなんとなく想像できました。
私はアレンジ、花束はかなり時間をかけて作ります。
かなりコスパは悪いです。正直そんなに利益は出てないかもです。
なのでいきなり来られたお客様は結構な確率でお断りします。
そんなにパッと作ったものでいいのならウチの花屋じゃなくてもいいんじゃない?という思いもあります。
そうゆう思いもあり前もってご注文頂いた花束、アレンジは丁寧に作ってます。
綺麗な花というご注文で自分の中で本当に綺麗な花を使い、花の綺麗な表情を探しできるだけの綺麗を詰め込みました。
花屋にできるのはここまでなのでその後のストーリーはなかなか知る術がありません。
その花が良かったのか、悪かったのか。
今日はそのお客様が二ヶ月前に作ったアレンジでお礼を言いに来られました。
お花を受け取った方から感激して泣きながらお電話を頂いたそうです。
丁寧に綺麗には作っているつもりですが泣いて喜んでくださるなんて。
そしてそのお電話から一ヶ月後に亡くなられたそうです。
最後の誕生日の花になりました。
この花屋で作ってもらって良かったと言っていただけました。
花屋として最高のお言葉を頂けました。
この気持ちを忘れない為にもここに書き綴っておきます。