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プリン・ア・ラ・モードに会いにゆく~No.19「カフェ寛美堂」~

2019年1月21日訪問

私は、世の中の一般的カテゴライズからすれば「もう若くない中年女性」なのであるが、心の中には「小学生男子」や「おっさん」が同居したりもしている。私の中の「おっさん」は、へそまがりで人見知りなくせに助兵衛でとにかく「おしゃれ」とか「流行最先端」が嫌いである。それ故に、女性があまり興味を示さないものや二の足を踏むような場所にこそ出かけていく傾向があり、いわゆる昭和の香りとタバコの煙が漂うよう純喫茶などはその典型である。妊娠する前は喫煙者だったこともあり、たばこの煙にも普段ならさほど抵抗は無い。むしろ時々無性に、頬を指す朝の山手通りでタバコの空き箱を捨てたくなる時もある。昔の様に。
だが、そんな私でも体調が優れない時は、やはりタバコの匂いを嗅がずにくつろぎたくなる。前置きが長くなってしまったが、今回は北千住にあるオシャレなカフェ寛美堂に向かった。心の中で小さく抗議するおっさんをなだめながら。

ランチタイムが12時~15時、ディナータイムが17時30分~23時という営業スタイルのため、開店と同時にランチ目当ての客でそこそこ混み合う。なので、店内写真は自重したが寛美堂さんのホームページやグルメサイト等でぜひご覧いただきたい。いつもならコーヒーを頼むところだが、弱っているのでノンカフェインのルイボスティーを頼んだ。平日はスイーツと一緒にドリンクを頼むと100円引きということで500円。

ポットにたっぷり入って出てきた。3杯飲めたのでとてもお得!と思ってしまうところが哀しき中年女性。私の中では相変わらずおっさんが「こんなガラスのカップなんぞ恥ずかしい」とか「FMラジオを低く流すだと!昭和歌謡とか相撲中継が一番だろ!」とかブツブツ言っていたが無視することにした。冷えた指先がじんわりと温まる優しい丸いガラスの感触。ランチメニューも全部美味しそうであったがお目当てはもちろんプリン・ア・ラ・モード。

運ばれてきた瞬間、嬉しくて叫びそうになってしまった。このコルトンディッシュの形は…正にあのプリン・ア・ラ・モード誕生の地、横浜のザ・カフェと同じではないか!!ガラスの質はおそらく違う。こちらの方が乳白色がかかっているし、軽い。

こちらはお店の下に置かれていたメニューに掲載されていた写真。これが出てくると思っていた私にとっては嬉しいサプライズであった。

どうしてこう手作りのプリンというものは人を魅了してやまないのだろう?卵と牛乳と砂糖。それだけなのに。大好きなコルトンディッシュの美しい曲線を眺めながらゆっくりと味わった。この日は風が冷たくとても寒かったのでついつい長居をしてしまった。とても居心地が良いので今度はもう少し人の少なそうな時間を狙って行ってみたいなと思った。プリン・ア・ラ・モードのお値段は750円(税抜き・訪問時)

★カフェ寛美堂(かんびどう)
東京都足立区千住4-20-1 2F
最寄り駅:常磐線他各線 北千住駅

貴方のサポートが、プリン・ア・ラ・モード保全運動(?)の力になります。 次は貴方の街のプリン・ア・ラ・モードに会いにゆくかも?!