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ストラテラの薬効を映画鑑賞で比較する

 私は生まれつきのADHD、ASDです。
 時代的に隠さないと不利が多かったし、そもそもADHDやASDという言葉すら知れ渡っていない世代の人なので、具体的に診察を受けて公的に自認したのは2022年から2023年でした。いわゆる大人のADHD,ASDというヤツです。

 そんな私が2023年、ついに薬の治療を始めまして、ストラテラという薬を3週間服用しました。で、いろいろあって(以前書きました)薬を切らせてしまったわけですが、その状態で生涯一お気に入りの映画鑑賞をしましたので、その見え方、感じ方の備忘録を記しておきます。

 生涯一お気に入りの映画というのは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」です。公開当時は小学生で、親に「見てみたい」と言ってみたものの玉砕。その後、テレビとどっかの公民館みたいなところのプチ上映会みたいなもので映像を見たものの不確かな記憶が多いものの、内容についてはドラマテープ(当時はそういうのがあった)を繰り返し聞き、小説とロマンアルバムと豪華本をむさぼり読んだので台詞を暗記できるほど把握しています。(同世代にはそういう方も結構いたと思います)
 ま、ヤマトとわたしの馴れ初めはまた書くとして。ちゃんとした映画館で「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」を見たことがなく、言い過ぎではなく子供の頃に真底願っていた夢が、令和になって叶うということでたった3週間の特別上映に足しげく劇場に通っているわけです。

 1週目、4回見たのですが、もう感動して号泣しまくっていました。やっと夢がかなえられた感激、4Kのきれいな映像、演者の空気を吸う音まで聞こえるきめ細やかな音声…そして、怒涛の展開も含めて、私にとってはかけがいのない宝物でした。いやー、本当に良かった!!

 で、最初の4回はストラテラ服用中でした。しかし、2週目に見た5回目は薬を切らせてしまい、薬効が切れてます。なので、見る前は体感が異なるのではないか?、さらヤマなのに泣けないのでは?と心中穏やかではなかったのですが…。以下、薬効に対する備忘録です。

・薬があってもなくても、泣けました。ただ、薬効切れのほうが気が散っているのか、はじめは泣く量が少なかったです。とくに序盤は全然泣かないどころか、へんな余裕がありました。各シーンを繋げて見ているというより、分断して個々に見ている体感。薬効中は全体が繋がっているかんじで見れたので、ちょっとした序盤のシーン(幸せなお買い物シーンとか)でも泣くなり切なくなるなり幸せを感じるなり、があったのですが、そういうのがなかったです。ただ、ラスト30分については、やはり感極まります。薬効切れのほうが突然衝動が降りかかるように泣きました。薬効中は「くるぞ」と身構えて我慢して堪えられず泣く、という体感でしたが、薬効切れだとほぼ衝動で感情はあまりコントロールできてないです。

・薬効中は全体の流れを追うことがスムーズでしたが、薬効切れだと細かい箇所に気が散るというか、そちらに集中がいくかんじでした。セルのムラとか、はみで塗りとか。薬効中はみつけてもそちらに気を取られなかったのになぁ。

・薬効中に気づかなかったミーくんの敬礼姿に萌えました(笑)

・薬効切れのときのほうが、画面と音が遠く感じました。あいだに空間がある(当たり前だけど)のが距離のように感じられた。でも、薬効中は自分の中にスーッと画面いっぱい音いっぱい入り込んでくる。この映画館では初代「宇宙戦艦ヤマト劇場版 4Kリマスター」も見ていますが、その時は薬効中でしたが特にそういう距離感は感じなかったんですけどね…。
 映画に限らず、薬効切れのときのほうが自分とモノごとに対して距離を感じます。それがいいとも悪いともいえそうです。

・これは見たタイミングもありますが、薬効中のほうが集中力が高まっているせいか、多幸感があるというか、感動が増しますね。映画は多くの方々の感情を揺さぶるようにつくらえているから、そうだよね、とも思いました。シーンとシーンの流れや行間をより深く感じれるし、何より、話がブツ切れではなく流れるように入ってくる…。
 あ、とはいえ、この映画は令和が劇場初見ですが、先述のとおり、呆れるほど知り尽くした映画でもあります。だから、そのあたりの脳内状態検証は、また違う映画でやってみたいと思います。


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