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罪作り

こんにちは。

罪作りな男、罪作りな女。一般的には、こんな表現があります。

『罪作り』 

辞書を引きますと、

力の弱い者や純真な者をあざむくような行為をすること。また、そのさま。

と記載されています。


先日、とあるエピソードに出会いましたので記述します。

 Aさんは、着替えて更衣室を後にしました。その時、更衣室のロッカーの上に小銭入れを忘れていることに気がつきました。小銭なので仕事後に取りに行けば構わないだろう、と考えました。
 そして、忘れたことを隣にいる年配の方に、何気なく話しました。
 すると、
罪作りになるから、きちんとロッカーに入れときなさい。人間は魔が差すことがあるのよ
 と、年配の方は言いました。
 Aさんは、すぐに戻り、小銭入れをロッカーに入れました。



短いエピソードでしたが、非常に感銘を受けました。

人間の弱さを熟知している点。それをしっかり注意する点。そして、年配者の指示に従っている点。

罪を意図的に防ぐ、倫理観。僕は、人間の美を感じてしまいました。

人間は儚いものです。誰だって罪を犯すリスクを背負っています。もちろんそれは、いけないことですけれど。


歪んだ正義感で叩き合う、焦燥しきった世界は秋風に乗ってどこか遠くへ。

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花子出版  倉岡



オリジナル小説 ↓



文豪方の残された名著を汚さぬよう精進します。